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新居建てるよ!<81>総括④

新築の家に住みはじめて、「イメージと違う」「こうしておけば良かった」「なぜここにこれがない?」・・などとマイナスな部分が出てくることは、テレビの新築訪問的な番組でもよくあるから、きっとこの業界でのあるあるなんだろうと思う。

その欠点は、新築住宅の良かったところと比べれば、きっと小さなことで、取るに足らないものなんだと思うけど、設計段階から何回も図面を見ては、頭の中でイメージして、より良いものにしようとしてるから、きっと出来上がったものは完璧なものだという理想を描いているんだろうね。

だから、小さな欠点も、「あ〜ぁ!!」が大きく感じられるのだと思う。

私のこの新居にもいくつか理想と違う部分があるよ。

まず、キッチンの照明スイッチ
ふつう、キッチンのスイッチはキッチンにあると思う。
それが、この家では、リビングの集合スイッチと寝室に入る手前のリビングから隠れた場所にある集合スイッチにだけある。

リビングの玄関を入ってすぐのところ。
リビング、キッチン、玄関、カーポートのスイッチ
洗面所へ入ってすぐのところ。
・リビング、洗面所、お風呂、キッチンのスイッチ

設備の打ち合わせの時に疑問に思って建築家に聞いてみたんだけど、「本当に必要ですか〜?」との返事だったので、これがふつうで、まあいいか・・で終わらせてしまっていた。

実際、生活してみると、やっぱりキッチンのスイッチはキッチンになきゃ不便だわ!・・となった。

夜なら一度点けたら消すことが少ないからいいんだけど、夕方からキッチンで仕事していて、だんだん暗くなってきた時に、7〜8歩だけど点けるためにスイッチまで行くのは本当に面倒。(料理は火の側にいたいことが多いしね!)

なんか、建築家の「かっこよさを求める」こだわりが、施主に寄り添っていないなあと思う。

この新居で一番「なんだかな〜」と思ったのは寝室のクローゼットの扉の件。

何回か書いているけど、この一件で私達は建築事務所の信頼を大きく失っている。

3070x2350部分にアクセントカラーの引き戸が計画されている

最初の計画では、「扉に壁紙でアクセントカラーがついて、クローゼット内は白の壁紙」というものだったけど、現状はクローゼット内にアクセントカラーがついて、扉は白のまま。

引き渡し確認のときには、このクローゼットが完成してなくて、「住み始めるまでには完成しますよ・・」ということだった。
それが10月ころの話なので、それから4ヶ月経っている。

住み始めに間に合わなさそうだったので11月に何回か催促したんだけど、「メーカーと調整していますからもう少しお待ち下さい」「メーカーが年末で立て込んでいるので年明けになります」と、何度催促しても「もうすぐ」「至急」という言葉を返すだけ。

更に、「今ついている建具だとアクセントカラーが貼れない」などと言い始めた。

その中途半端な扉は最初レールに乗っていて、建具一覧の仕様とは違っているので直させたところ、今度はブラブラとぶら下がったままで、開け閉めの際に両手で動かさなければならない・・しかもそこは毎日何回も使う場所だから本当にストレスになる。

年末年始全く連絡がなかったから「工事はいつになるのかはっきりして」と年明けに電話したら、「担当が体調を崩し暫く休むので私が引き継ぎます」と工事の現場監督が代役となった。

すぐに飛んできて、詳細を確認し寸法まで測って帰っていったけど、またここ2週間ほど連絡がなくなった。

そういった経緯を考えると、これは社長(建築士でこの家を仕切っている)と社員の関係は恐ろしいほどのトップダウンで、「放っておけ!」とか言っているに違いない・・と思っている。

ふつう、新居が完成したら担当建築家が一言「おめでとうございます」とか「住みはじめていかがですか?」くらいはあってもいいものと思うけど、引き渡し確認に30分ほど顔を出しただけで先に帰ってしまい、それから一度も顔を出さない。

せっかく良い設計をして、95点ほど満足できるいい家なのに、最後の一言や、問題点(クローゼット)の放置のことだけで信頼を失うのは、事務所として損をしているとしか思えないよね。

教訓:建築家の当たり外れに気をつけよう。

つづく

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