第23回 目標達成のためのアクションプログラム作成とやり抜く力
「自分の写真館を作りたい」など何か目標をもった人が、
「なぜそれをやるのか?」
という問いに対し、
明確な答えを自覚した後、次に行うのは実際に達成するための事業計画を立てることです。
その計画書の一つにアクションプログラム(アクションプラン)というものがありますが、これはその企画を実施するための行動計画です。
今回はそのアクションプログラムを私がどのように作成して、実際に行動しているかを書きたいと思います。
アクションプログラムを作成するには、まずその目標を達成するための要素を考え、書き出さなければないません。
登山で例えるなら登山計画です。(登山やったことないですが笑)
・いつ登るのか?
・装備品はどのようなものが必要か?それをいつ準備するのか?
・誰と登るのか?その人をいつ誘うのか?
・登山口までの移動はどうするか?
・天気は気温はどうなのか?
・リスクはどんなものがあるのか?それに対する対策はどうするか?
・費用はいくらかかるのか?
ということから、実際
・何時から登り始めて、何時にこのチェックポイントを過ぎて何時にどこに下山するのか?
・そこから帰宅するまでのルートは?
など、登ると決めた今から実際に登り終わるまでを、時間を追って計画を立てるのと同じことです。
もし山に登ることを決めたのに、何も登頂〜下山までの行動シミュレーションをせずに登り始めたらどうでしょう?
その山が高い、険しい、季節が冬とかだったら遭難してしまいますよね。
(もしかすると、あなたの命すら脅かされてしまいます)
事業でも同じです。
目標を達成するために、
・必要な要素は何か?
・その準備としてどのようなことが必要か?
・いつまでにそれが必要か?
など、それをサービス分野の準備だけでなく資金や人材、広報活動、届出関係など事業を構成するすべての視点はもちろん、それらの連動性を踏まえて検討されている必要があります。
またこのアクションプログラムで重要なのは「期限」を設けることです。
「いつかやろう。」
という感じで期限が具体的に決まっていないと、人はなかなか行動を起こすことができません。(反省)
逆に期限を設けると効率が上がるという話もありますので、なるべく達成期限を設定するのをお勧めします。
しかし、中には期限があってもその期限を守れず、残念ながら目標を達成できないというケースがあります。
では、どのようにやり抜くか?
最後にそれを書いておこうと思います。
そこで使える方法の一つが、前回書いた「快感と苦痛」です。
まず期限内で達成するために使う「快感」は「ご褒美」と捉えてもいいでしょう。
自分で自分にご褒美や身近な人間からのご褒美というと、解釈でどうにでもなってしまったり甘えたりするので、できれば自分の力が及ばない相手の時に使うのが有効的です。
例えば、最近で言うとコロナ関連の助成金が多かったのですが、この国や自治体が行なっている助成金には、必ず提出期限というものがあります。
助成金申請は1秒でもその期限に間に合わなければ何を言っても受理はされず、当然助成金はおりません。
反対に、その期限までに先方が求めているものを、求められている内容で完璧に提出すれば採択されます。
期限までに求められているアクションを達成すれば、助成金と言うご褒美(=快感)が得られる→ならば頑張って提出しよう!
となるのです。
(助成金をご褒美と呼ぶのは語弊があるのは承知してますが、ここはあくまで例としてご理解ください)
このように一つ快感はやり切るための大きな原動力になりますので、自分の目標を達成するためにぜひ使ってみてください。
(ただし、ここで大切なのは期限を守るだけでなく、求められているものを完璧にこなす。ということも忘れてはならないことは十分に理解しておいてくださいね)
一方で「苦痛をやり抜く力に使う」というのはどういうことでしょうか。
これは先ほどの山登りの例でわかります。
登山の日程が決まっているのにもかかわらず、必要な知識の取得や準備をせずにそのまま冬山登山をしたらどうなるでしょう?
想像通り「死」の確率が上がりますよね。
そして私はこの「死という苦痛」を、やり抜く力に応用しています。
ここでいう「死」とは肉体的な死みたいなことだけではなく、会社の倒産や、顧客など誰かとの約束を守れず信用を失うなど、自分の中の価値基準(プライド)の死です。
私は死にたくありません。
だから「ここまでにこれをやらないと死んでしまう」という想像力を働かせ、そのような「苦痛を味わうくらいならやってやる!」というやり抜く原動力にしています。(ちょっと大袈裟ですかね?笑)
まとめると、
計画には目標を達成するためのアクションと、期限(死なないためのアクション)が混じっていて、
それをアクションプログラムに落とし込みます。
そして達成条件とそれぞれのアクション期限を設け、快感と苦痛を使いこなしクリアしていく。
文字にするとなんともストイックな感じですが、「やり抜き達成する」にはこれくらいの覚悟も必要だと思います。
こんなことを書きながら、世の中では親が子供に宿題を終わらせるために、どんな手段を使ってるんだろうなーなんて考えちゃいました。
今回は以上です。
株式会社ハレノヒ代表取締役/2015年、築100年の古民家をリノベーションした写真館をオープン。地方写真館の再定義を行うことによって人とまちが豊かになる仕組みをつくろうとしています。その他セミナー講師や各種メディアにも出ています。