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労務と人生と私

初めまして、日系多国籍ベンチャーで労務をはじめとしたコーポレート業務を担当していますChiharuと申します。
今回は#労務アドベントカレンダーに参加させて頂くこととなり、「労務と人生と私」というテーマで投稿したいと思います。

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さて、私ですが、現職以前は経理を中心としてキャリア形成をしてきていたため、労務領域をメインに転職したのは今回が初めてのことでした。

今回は労務領域に興味を持つきっかけや業務をする上で大切にしている想い、実体験などを書いてみたいと思っています。そして今後労務業務をやってみたい、もしくは担当する方の何か参考になればと思っています。

私の人生史

ここで今までの経歴を自己紹介を兼ねて書かせて頂きたいと思います。

会社員(管理畑)の父、元人事の母のもとで、長女として産まれました。根っからの管理部門、コーポレート好きは親譲りかもしれません。音楽が大好きで、小学校からピアノを習い、中学生のころからは始めたフルートでイギリス留学をするために、英語と音楽ばかりやっている子どもでした。中学生の終わりにバンドにはまりはじめ、クラシック畑から一転ライブハウスとアルバイトを行き来するような学校生活を送り、フルートでの留学は断念しましたが、滑り込んだ短大で米文学を専攻、大学の国際社会学部に編入し比較文化研究として日本の研究を専攻しました。

その後、総合物流企業に入社、営業事務・支店の庶務業務に始まり、倉庫営業・オペレーションを経験しました。

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それから総務に異動し2年間事業免許等の担当をしたあと、財務担当として日々の資金繰りの担当、単体決算を中心とした経理業務を経験しました。

この間に、結婚し、出産し、育児休業を取得し復職、その後離婚しています。

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新卒で入った会社では10年勤めましたが、ライフイベントをたくさん経験し心身とも疲れ切っていたこと、大手での自分の業務幅に疑問を持ち、自由を求めて職を転々とします。派遣社員・パートスタッフ・業務委託・・・色々な経験をしたのち、前職のシステム会社に入社しました。

前職では時短社員として採用頂き、営業事務から年次決算等1人バックオフィスとして幅広く担当しました。この頃、乳がんが判明しましたが、幸い初期で命拾いし(現在は治療を終えていて、半年に1回だけフォローに通っています)、仕事と治療の両立を当事者として経験しました。

自己体験を通した働く、への想い

サクっと書いてみましたが、我ながらまぁまぁ色々なことがあったと思います。
特に労務を志す大きな契機になったのは病気になったことではありましたが、それまでの色々な人生のイベントを通して、


「プライベートに生じる事象が大小あれ仕事に影響すること」
「有限な時間を使って働くことが自分だけでなく他者にとっても有意義であってほしいこと」


を強く感じました。

「人は、何のために働くのか」この命題の答えを、仲間と探したい。それぞれの想いに添える仕事がしたい。
こんな思いから労務として働くこととしたのです。

労務の仕事とマイポリシー

労務担当は、実務的に私たちが産まれた時から関わりを持っています(サラリーマン家庭に産まれたなら、ですが)。

私と労務担当の方との関わりを例にするならば、


・会社員の父のもとに産まれ「被扶養者」として加入手続きして頂きました。
・アルバイトに明け暮れた学生の間は、きっと父の会社の人事の方は、扶養から外れやしないかと、ヒヤヒヤしたことでしょう。
・就職したので父の被扶養者から外れるため脱退手続きをします。
・入社した会社で健康保険や厚生年金の資格取得、雇用保険にも入れて頂き、転職の度に資格喪失手続きをして頂きます(※中小だと取得も喪失も自分でやる、が労務あるある)。
・産休、育休の手続き、育児休業中のフォローなどをしてもらいました。
・婚姻、離婚(と娘の扶養追加)を会社に届け出て、給与計算や年末調整で税調整をしてもらいました。
・病気でお休みの期間は傷病手当申請をしました(自力だったけど)。

このように、労務担当は皆さんのプライベートにそっとお邪魔してしまうことがあります。

現職を選んだのは、音楽ばかりやっていた頃に唯一の糧となった英語を使える環境であったからというのも一因で、社内には海外から日本に来て一緒に働いている仲間がたくさんいます。

VISAの手配をはじめ、必要に応じて家探しや引っ越しのサポートをしたり、健康診断の予約を代行すること、病院探しを手伝うこと、また個人宛郵便の行方探しを一緒にしたりしたこともありました(※これは個人的な依頼だったけど)。

色々なやりとりの過程で、当然私も人間ですので、「どうしたのかな?」と事情が気になることもありますが、基本的に手続きは淡々と行うように努めています。

一方で意見を求められたり、相談があれば「私の」意見として話すことも、「会社のルール」として話すこともあり、この辺りのバランスが労務業務の肝だと日々感じています。尚現職においては、「日本人らしい考え方の私」としての意見になることや「日本の企業ならではの法律やルール」の説明をすることもありますし、一方で相手の価値観や経験や意見がその日本的観点に沿わないことも当然あり、こういった場合はとことん話し合い、相互理解をすることが大切なポイントであることも感じています。

企業で働くというのは、恋人や家族と過ごすより長い時間、仲間と過ごすことでもあります。

結婚したら終わりではなく生活のスタートであるのと同じく、仕事も転職や入社がスタートであり、在職中の時間の使い方はまさに人生そのもの。各人にとって納得感のある状態とはどんな働き方なのか?色々なコミュニケーションを通し様々な価値観を学ばせてもらっています。

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それから就業中の管理業務も労務の大きな役割の一つです。

その中で私がしつこくお願いしてきた、勤怠管理、健康診断の受診促進・・・事業ドリブンであればあるほど煩わしいものなのかもしれませんが、私がこの業務を通して伝えていきたいのは、

「健康に働けることの尊さ」です。

人間は、健康が当たり前、自分は大丈夫だとついつい思ってしまう生き物です。少し不調があっても、「まぁこれくらいよくあるよね」と考えてしまうのはよくあることです。

私の乳がんも健康診断で引っかかったことが始まりでした。2015年に健診でひっかかり、その後は半年おきにフォロー。2018年に手術したので、その間3年間癌をあたためていたことにはなりますが、一方では、この健診がなければ全然違う結果もあり得たかもしれません。この経験が、しつこい労務担当を誕生させた次第です(そういうわけなので、関係各位におかれましてはご理解の程よろしくお願い致します)。

労務担当のリアル

ともあれ色々な想いをかかえ労務担当として働いてみると、仲間に寄り添うことと会社としてのルールを構築していくバランスは想像以上に難しい場面もあり、また力不足なこともたくさんありました。

しかし日々経営や仲間が頑張って事業と向き合っているように、それぞれに適切なサポートを提供し、事業に邁進してもらえることを使命とし引き続き頑張ろう、そう思っています。


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そろそろ今年も終わりですね。ここまでお読みいただきありがとうございました。

2021年があなたにとって良い年になりますように、メリークリスマス!

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