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得点力への課題

得点力が足りない

マドリーが負けると、よく言われる。
何故、ゴールが遠いのか?

自分なりの意見を言おう。

選手達、特に前線の選手達にゴールを奪うという気持ちが足りないのだ。
得点しようという勢いが足りない。
なんとしても、自分は今日、何ゴールあげようという気迫が薄いのだ。

それが、CR7とベンゼマの違いだと感じている。
(ヨビッチはまだ、よくわからないし、マリアーノもそもそも呼ばれない)


クリスティアーノ・ロナウドは毎試合トリプレッタ以上の点を取りたいと気迫に満ちていたと思う。
だから、異次元の得点力であったと感じている。ユーベ移籍後もそのモチベーションだからこそ、今の連続得点記録に繋がっているのではないだろうか?


ベンゼマはどうだろう?
彼の憧れた選手は、元ブラジル代表の怪物ロナウド。現バジャドリーの会長だ。

このアルジェリア系フランス人のリヨン時代のアイドルである。
マドリー移籍時、フロレンティーノの計らいで本人に会う機会も設けられたりした。


だが、憧れとはいえ、彼が"超常現象"といわれた男とプレースタイルが近いと言われれば、また違う話だ。

ベンゼマはどちらかと言えば、ジダンのような柔らかいタッチと、時折"降りてくる"デル・ピエロみたいなゴール。
そして、最後の最後でラストパスをミスしたり、いらんオフサイドにかかる。

そんな選手だった。

ベンゼマ入団当初は、まだ"ピピータ"と言われていたイグアインもいたし、彼の方がマドリディスタに愛されていた。
当然である。
在籍が長く、また得点力もある。そして、リーベルからやって来た当初はまだ少年だったのだから。
下部組織で育ったような、マドリディスタの子どものような愛くるしさがあった。
彼がベルナベウの観衆の心を一気に掴んだエスパニョール戦のゴールは未だに忘れられない。
素晴らしいマドリディスモを示した感動的なゴールだった。


話をベンゼマと得点力に戻そう。

ベンゼマは今シーズン、リーガで13ゴール。20節終了時としては、良い成績だと思う。
それ以外にも、32歳になり、在籍は10年になった。プレーにも近年は円熟味が生まれて周りを活かすことが巧くなった。
ポストプレーは欧州トップレベルだと思う。
これは指揮官の影響もあるかもしれないが……


彼には、このプレースタイルが馴染むのだと感じる。
そんな中でも、チーム内得点王なのだ。
ベンゼマの得点力が悪いわけではないのだ。


"最高のベンゼマを魅せてくれている"


これ以上の要求は贅沢だと思うし、要求の論点が違うと思う。
彼をFWというマクロの視点でしか観ていない評価だ。


とはいえ、以前の自分は散々ベンゼマを叩いていたのだが………
自分も大人に近づいたのかもしれない。


現状の得点力解消には、課題は多い。
ベイルとアザールはトップコンディションにはほど遠い。

ヴィニシウスも調子は上がってきているが"得点"という結果は、まだ無い。
ロドリゴも、まだまだ新鋭だ。過度なプレッシャーは宝石の成長を妨げる。
アセンシオも無理に復帰してほしくはない。


中盤の選手達は高水準のミドルシュートを備えているが、毎試合ゴールを期待するのも酷というものだ。

今シーズンは現在のメンバーで走りきるしかない。


来シーズンはエゴイスティックなプリマプンタを補強するのは、指揮官の方針次第ではあるが……


とはいえ、まだシーズン半ばである。
折り返したばかり、これからタフな試合が続く。
首位を明け渡したが、勝ち点差は2。


3月頭にはクラシコが控えている。
この試合に勝つことができれば勢いになることだってできる。

悲観的になる必要はないと思う。


クライシスはまだ訪れてすらないのだから……

マドリディスモの灯はまだ輝いていることを忘れないでほしい。

シベーレス広場で宴を行う権利は、まだあるのだ。


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