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未婚妊婦を決めるまで①



「ねえ、煙草が不味いし、生理が6日遅れる事なんかないから、多分、妊娠したんだと思う。」

禁煙禁酒を続けていたけど、正月休みという事もあって、仕事が始まるまで1週間くらい煙草を吸っていた。
禁煙禁酒を始めたのは、子供が欲しいと思ってから、丸一年できなかったから。

不健康万歳と身体を蝕む遊びをした時期が長いし、自分の子宮に問題があるのではと少し焦ったのだ。
知り合いのバーのマスターと奥さんにお勧めされた神社に行って、お守りを買った日からそろそろ一年経ってしまう。
友達夫婦が、煙草やめたら出来たよ!って言ってたのを、もうこれしかないかもねと、半信半疑、2人で実践してみてた頃。



私はとっても嬉しかった。
検査薬ではまだ反応が見れない時期だけれど、ほぼ確信していた。
微熱も、気怠さも、煙草の不味さも嬉しくて、新箱をそのまま捨てた。

早く検査薬で出る期間にならないかなあと
1週間が長かった。


この頃、2人で引っ越す為に貯金と節約と物件探しに勤しんでいた。
2人の食費からスーパーでお買い物をして、なるべく安く、健康そうなご飯とお弁当を作るのが楽しかった。

3日に一回家に弁当を忘れてくけど、毎回取りに帰ってくるから許した。
取りに帰れなくて、彼がお弁当を食べ、私と一緒の夕飯を食べられない日は不貞腐れた。

だって、夜は帰る時間に合わせてご飯を作ってたから。出来立ての1番美味しい時に一緒に食べたかったから。
それが、チンして明日のご飯じゃ、不満だったのだ。

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もう順序を覚えていないけど、色々と順番を間違えたと思う。

まだ、病院にも行ってない段階で、なぜか彼の友達は百歩譲って、母親にまで妊娠報告を済まされる。
私まだ誰にも言っていないし…嬉しいけど、何も2人で決められていないし、早すぎる。

私はホルモンバランスの変化や、誰にも言えないストレスで体調を崩し、心も不安定になっていた。


待ちに待った妊娠検査薬をした日は、決して嬉しい気持ちではなかった。
「子供が死んじゃうかも」という不安で、フライング検査を泣きながらした。
うっすら、本当にうすっらピンクの線を確認して、安心して、すぐゴミ袋に放って泣き疲れて寝た。
一緒に検査したかったのにと、拗ねられたけれど、その日の出来事は忘れない。

これは2023.01〜03月までの話。
あんまりちゃんと話してなかった事、書いてみる。

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