10:00〜13:00
8人の人の良さそうな、1人3ネタぐらいありそうな、優秀そうな人たちと同じテーブルに座ってワークショップを行う。
とりあえずみんなが考えてきた案を簡単に発表し合おうか、までは良い。かなり良いんじゃないか、とすら自惚れるときもある。
問題はその後だ。
9人で9つの案のうちから一つの解を出さなくてはならない。
「じゃあどうしよっか」
みんなの発表がひとしきり終わった後に誰かが言う。この人のも良いし、あの人のも斬新ですごい、かといって共通項で作り上げるのよくないらしいし、公約数はだめらしい。誰かを選ぶことは誰かの案を捨てることになる。この作業がどうも苦手だ。さっきの自己紹介タイムで緊張してベラベララーメンの話をしていたわたしは急に黙る。
わたしと目の前にいた女の子以外の人たちは「どうしよっか」を皮切りにああでもこうでもない話し始める。よくよく聞いてみると隣の男の子は「それいいねえ」としか言っていないけど。
何か喋らなきゃと、みんなが口々にする言葉をまとめてみる。みんなそんなのさっきまで話してたじゃん?の顔でうん、と頷いてくれる。やばいやばい。
目の前の仲間だと思っていた女の子が急にバシーっと結論を出す。鶴の一声でわたしたちの班の解が決まる。よかったよかったと拍手も起こる。
「いいねえ」隣の男の子は言う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?