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フルリモートでの転職は素人にはおすすめしないという話

こんにちは。
先日「12年勤めたSIerを辞めた話」を書きましたが、その後転職先に所属して3ヶ月が経ちました。

今回自分は東京都から長野県へ移住をしており、現職には「フルリモートでの転職」というのをした形になります。
そこでこの記事では、(ちょっと煽ったタイトルにしましたが)フルリモート転職のこんなところが辛かった、と言う話を書こうと思います。

スペックの話

まずは自分がどの程度のスペックなのかを書いておかないと、「素人」の意図するところが伝わらないと思うので、その辺の前提を書いておきます。

自分は、まず前職でSIerに12年所属していました。

仕事としては基幹パッケージソフトのカスタマイズをするプロジェクトで、開発リーダー的な立ち位置で要件定義とかから開発・運用・保守まで、ほとんどの工程を経験してきました。
リーダーなので、当然ながらいろいろ自分で考えながら動けるし、周りのメンバーの状況とかも意識しながら進める必要がある立場で、去年一年はほぼフルリモートでお客さんとのやり取りや開発を進める、といったことを経験しています。

また、業務外で個人開発としてスマホアプリやWebアプリを作ったりしていて、いくつかリリースもしているため、1人で一通りの設計・実装ができ、技術的な問題も1人で解決していけるレベルです。

転職後の現職においても、メンバーではなくリーダー的なポジションでの立ち回りを期待されている(と認識している)といった形になります。
そんな状況でフルリモート転職をした結果、感じたこと、と言うところを踏まえて、以降のところを読んでいただけると嬉しいです。

困ったこと1:雰囲気がわからない

転職するとまずは、新しい職場の雰囲気を知る必要があると思います。

それぞれの人の距離感はどんな感じなのか
仕事中は和気藹々としているのか
ドライに必要なコミュニケーションだけを取っているのか
お客さんとは良い雰囲気なのか

そういったことがわかっている方が、仕事を進めやすいと思っているんですが、それを知るのが難しいなと思いました。

職場があってそこに出社していれば、仕事では絡みのない同僚であっても、遠目に見える様子などから「あ、この人は割と黙々とやるタイプなんだな」とか、「あ、この人には結構いろんな人が質問に行っている。キーマンなんだな」とか、そういったことが見えてきます。

現職はフルリモートなので当然そこまでの情報量はなく、Slackでいろんなチャンネルを覗いて伺える雰囲気もなくはないのですが、それでもまだまだ掴み切れないなと言うところがあります。
雰囲気が掴みづらいので、「誰に質問すればいいか」「どんなタイミングで相談しておけばいいか」とかも掴みづらく、初めの方はスムーズとは言い難い感じがありました。

それでも、自分は1人である程度解決できるため、社内のドキュメントを読み込んだりしてそれなりの立ち上がりはできたかなと思っています。
これが、2年目、3年目のころにできただろうか?と思い返すと、ちょっと辛かっただろうなぁと言うふうに思いました。

困ったこと2:キーマンがわかりづらい

雰囲気とも近いのですが、その会社・チーム・またはお客さんの中で、キーマンは誰なのかと言うことがわかりづらいです。

プロジェクトマネジメントなどでもステークホルダーの把握というのは重要とされていますが、普段の仕事の中でも、「この人の動きを押さえておくといい」みたいな人がいます。

それは上司・先輩などの立場が上の人への根回し、といったこともそうですし、お客さんはどんな人がいて、力関係のようなものはどうなっているのかといったこともあります。
または、助けが欲しいときに助けてもらうため、誰に状況を共有しておくといいか、といったことも含まれます。

基本的には、自分1人でも仕事は回せるようになるのが理想ですが、場合によってはうまく人に助けてもらいながら、スムーズに進むようにということを意識します。
そうした時に、これまでは出社しているときになんとなく周りを見て、あの人がキーマンなんだな、といった情報をつかんでいたことに気づきました。

フルリモートでも、雰囲気と同様にSlackの各チャンネルを覗いたりはしていますが、ようやく朧げに見えてきたかなぁというくらいの状況です。

困ったこと3:会社の状況がわかりづらい

1、2と似たような話ばかりになってしまいますが、会社の状況がわかりづらいなということも感じました。

例えば、どのプロジェクトが今熱いのか(または燃えているのか)、どのプロジェクトが稼ぎ頭なのか、どのプロジェクトが活発なのか、落ち着いているのか。

そういった情報が、即何かに役に立つわけではないですが、把握できていると、同時に炎上を起こさないように注意したり、ヘルプを頼みたい時にお願いをしやすかったりします。
新しい仕事がありそうな時も、「あの辺が落ち着いたあたりでもらえるように動こう」とか、そういう動きも可能になります。

まとめ

つらつらと書いてみましたが、どれもやりようによってはフルリモートでも問題なくやれることだと思います。
日々の会話を増やすとか、状況の見える化を図るとか、意図的にコミュニケーションを取れば解決するでしょう。

ただ、これまで当たり前のように出社して一緒に仕事をしていた頃は、あまり意識せずにできていたことが、フルリモートだと意識しないとできなくなります。
「何を今更」という内容かもしれませんが、これを転職のタイミングでやろうとすると大変だなぁということなのです。

ただでさえ転職して新しい仕事を覚えなきゃいけないところに、さらに多くの負担が増えると、気づかないうちにストレスが溜まることになりかねません。
それが新人や経験の浅いうちは尚更です。
そういったことから、「素人≒経験の浅い人」にはフルリモートでの転職はお勧めできないなぁ、と思ったということです。

少なくとも、「その仕事の経験が数年以上」か、「フルリモートでの業務経験が1年以上」のどちらかがある状態で、「フルリモートでの転職」を検討すべきかなぁと思います。
まぁ、大変なだけで、できないことじゃないと思うので、縁があればフルリモート転職も全然ありですけどね!

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そんなフルリモート転職をした僕を拾ってくれた、株式会社dottでは、一緒に働く仲間を募集しています。

東京・福島がメインの職場ですが、僕みたいに長野でフルリモートしてたり、そもそも社長が栃木だったりするので、フルリモートもウェルカムです。多分。
興味を持たれた方はぜひ。

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