見出し画像

MUMBLE-モグモグ・モゴモゴ-

僕の中で演劇に対する考え方を大きく変えられた。今後の人生の在り方によっては大きなターニングポイントになる観劇だった。そのくらいの衝撃を受けた作品。
まずセットがすごい。細部まで凝っていたし立体を活かしてるなぁと感じた。メインの場と左右に高台があるからこそできる演出も多く圧巻だった。照明はストーリーに合わせて的確な雰囲気を醸し出していたように思う。音響はよく分からないのだけれど、会場ならではの圧を感じられて良かった。
演技に関して。
客演を含めて全員が上手いと感じた。普通、客演が劇団員と多少噛み合わなかったり、役がハマりきっていなかったりして多少演技が浮く人がいるものだと思っていて。今回のモグモゴではアベレージが死ぬほど高かった。今まで見たものだとプロトテアトルのBang Bangで感じたのだけれど今回は正直それより段階が上だと思った。キャラへの理解度の深さからくる解像度の高い演技。個人的にいちばんそう感じたのは女将のいとこ?のおじさんの怒りを押えつつ笑顔で諭す所や嫌味なおじさんの感じが死ぬほど解像度が高いと感じた。全体的に、演技が演技でなく、そこに人の生活が確かにある、そう思えた。

内容にはあえて触れなかったけれど、脚本としての出来もえぐかった。心を抉りに来た。これ程までに体力を使った観劇は初めてだった。

観劇中泣いていたし吐き気がして嗚咽をもらしていた。物語に入り込みすぎた気がした。感受性豊かなのかね。そこに関してお芝居向いてると言われたのは嬉しかったり。

劇のクオリティの高さに驚き、内容とのマッチ具合にやられ、演劇にもっと関わってみたいと思った。
今後もし演劇をやり始めたとしたら間違いなくこの作品の影響は受けてると言える。
僕にとってはそれくらい大きな観劇になった。

演劇を見始めたのはあの方の影響だし、もしやるとしてもあの方としか出たくないのだけれども。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?