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バトルDJの基本テクニック

こんにちは。
僕ことハクです。

前回は熾烈を極めていったバトルDJの黎明期~隆盛期までを解説しました。
じゃあ実際にバトルDJって、何を競い合っているのか?
今回はその部分について基本をお話ししていきたいと思います。


①ジャグリング

パーティーに集まった皆がダンスで盛り上がれるように曲をかけるDJ...そして、そのブレイク部分を繋げてループを作り出す「ブレイクビーツ」。
クールハークがブレイクビーツを作り出したことにより始まったビートを繋ぐという技術、これがジャグリングにあたります。
バトルDJの基本中の基本、ビートが鳴っていないとスクラッチもきめようがないですね。
今でこそ無限ループでスキップレス溝が当たり前ですが、バトブレがない時代はこれができなければお話になりませんでした。

②スクラッチ

ご存じDJのテクニックと言えばでお馴染みの擦り、スクラッチ。
最黎明期に至っては、前述したジャグリングを行いながらスクラッチを入れていたかと思うと、当時のDJ達は鬼ですねw
これに関してはスクラッチのテクニックだけをまとめた回を設けたいと思ってます。
やはりド派手なプレイをかましたい時の必須品ですね。

③ボディトリック

簡単に言うと曲芸ですw
体をくねらせたり、足や肘でスクラッチしてみたり...回ってみたり、回転してみたり。
これとジャグリングを組み合わせて「高速ジャグリング」をする人も一時期いましたね。音のインパクトは絶大なので、飛び道具としてここぞというときにはありかなと思います。

④ドラミング

ジャグリングの亜種的なテクニックですが、ドラム音を繋げてビートを作り出す手法があります。
ドラムのキックとスネアの音を使い「ドッドンツタン」とリズムを聞かせる感じです。
これに関してはミックス・マスター・マイクの右に出るものはいませんねw
逆再生をうまく効果音として鳴らしてからのドラミング、そして緩めにかけるスクラッチからのドラム音など、笑いが止まりません。

⑤トーンプレイ

トーンプレイは比較的新しいテクニックになります。
それもそのはず、CDJやPCDJが導入されことによる、キューポイントを上手く使った技法になるからです。
キューポイントとはデジタル再生機の頭出しを行う為に打っておく目印のことを言います。
スイッチ一つでその場所まで飛べるCDJやPCDJならではのプレイであると言えます。
要領はドラミングのメロディー版といったところでしょうか。音を繋げて新しい旋律を作り出すことができます。

ただこのトーンプレイですが、ルーツとなるアイディアは結構前からあります。
DJ Swampが作っていたバトブレの中に、異なるコードのギター音が溝ごとに彫られてるものがあります。
これを上手くつなぎあわせてメロディにしていく…器用すぎるでしょ。
また音の再生技術の基本ですが、スピードを速くすることによって音は高くなり、逆に遅くすることにより音は低くなります。
この原理を利用してレコードの回転速度をコントロールし、音程を作り出していたDJもいます。

極論、バトルDJのテクニックってシンプルでこんなもんです。
何が凄いって...こんなにシンプルなのに無限の組み合わせによって人を魅了する、ネタのチョイスなどを含めると本当に無限ってことになります。
他にもエフェクタを使ったり、少し飛び道具的な機材もあるっちゃあるんですが、これは別の領域だと思います。
なにせストイックなターンテーブリスト達がこれを認めるかは微妙ですから。
(あくまでバトルDJはレコードのつなぎ合わせで勝負すべきという考え方。)

次回はこの中でも特に花形である、スクラッチのテクニックについて解説していきたいと思います。
アディオス!

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