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鬼子母神さまという神様をご存じでしょうか?

鬼子母神さまという神様をご存じでしょうか?

安産や発育増進などの子どもの神さまの有名な神様です。

元々はインドで訶梨帝母(かりていも)とよばれ、多くの子どもを産んだ神様です。

そんな鬼子母神さまもはじめから善い神さまではなく、挫折経験をしております。

本日はそんなお話です。

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こんにちは、はくしょう(@hakusho18)です。タオルと造船、焼き鳥の町のお寺の副住職をしております。うちのお寺にも鬼子母神さまをおまつりしております。

よろしければ、お読みください^ ^

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◤ 鬼子母神さまが安産や発育増進など神様になった由来

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彼女が挫折から立ち上がれたのは、仏さまであるお釈迦様のお導きがあったからです。

はじめは鬼の神さまなので、その性質上、近くの子どもをとって食べる人々から恐れ憎まれるような存在でした。

自分にも多くの子どもがいたのですが、もっともっとという欲で他の人の子どもをとってしまっていたのです。

そんな彼女を見た周りの村人は「この恐れ憎まれる存在をどうにかしたい」と考えていました。そこで、村人はお釈迦さまに何とかならないかと助けを乞うたのです。

その願いを聞き入れたお釈迦さまは、鬼子母神の外出中、たくさんいる子どもの中の1番可愛がっていた末っ子をソッと隠されました。帰ってきた鬼子母神が末っ子がいないことに気が付きます。慌てふためき必死で探し回り始めます。

ところが、末っ子は三日三晩探したのに、見つけることができません。

絶望に暮れた鬼子母神は、最後にお釈迦さまに相談に行きます。

お釈迦さまは、隠されていた鬼子母神の末っ子をソッと見せました。鬼子母神が必死になって末っ子を取り返そうとしますが、叶いません。

お釈迦さまは「多くのいる子どもが一人いなくなっただけでも苦しいのに、他の人が大切な子どもを失ってしまう悲しみをお前は測るのとができるか?」と尋ねました。

ここで鬼子母神はハッと自分の否に気が付き、酷いことをしてしまったと後悔をしました。「かならず多くの人を救えるような存在になる」という理念をお釈迦さまと鬼子母神さまご自身に誓われます。

以上が、鬼子母神さまが私たちをお護りしていただく由来になります。しかし、鬼子母神さまはすべてのお経に出てくる神さまではありません。
それは法華経の中にも出てくるのです。


◤ 日本での鬼子母神さまの信仰

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鬼子母神さまが信仰されるようになってきたのは、江戸時代でそれまでの戦乱の世の中から抜けて安心して子育てができる環境になったからではないでしょうか?

たしかに一度、悪いことはしているけど、その誓いに対して、また鬼子母神さま自身に利益を感じる方が多くいらっしゃったのではないでしょうか。

ここで順調に大衆向けの信仰の対象になると思いきや・・・

またしても仏教と神道の両方でも信仰されていたようです。(この辺りは、勉強不足ですので、あらためて学んでご紹介できたらと思います)

鬼子母神さまでも順風満帆にうまくいかないものですよね。

元々は、インドの神さまから仏教と共に日本にやってきた鬼子母神さま。

そういう中で日蓮宗でも、鬼子母神さまが信仰されるようになってきました。

鬼子母神さまは、法華経の中に法華経を信仰すれば、守護してくれるということを説かれております。


◤ 法徳寺でもおまつりしております

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法徳寺でも、お堂が2つあります。

一つは本堂。もう一つが、鬼子母神堂で、今回ご紹介させていただいた鬼子母神さまもおまつりさせていただいております。

法徳寺の鬼子母神さまは、「楠谷鬼子母神さま」(くすだにきしぼじんさま)と呼ばれ、おもに子どもの神さまとしておまつりさせていただいております。

安産祈願や進学成就のご祈願やご祈祷を行っております。

また、毎年鬼子母神さまの大祭ということで、7月28日に行っております。2年前までは、子どもの夏祭りを行っておりましたが、コロナ禍の状況でなかなか行えない状況です。

あと、毎月8日午後7時より、お題目修行の後にご祈祷をさせていただいております。


以上、「鬼子母神さまという神様をご存じでしょうか?」でした。
お読みいただき有難うございました。



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