小説【実はその件なんですが】
ここに二人の医者がいる。
一人は脳の外科手術をさせたら日本で右に出る者はいないと言われる名医。
そして、もう一人は、心臓の手術の名医である。
こちらも、誰にも出来ない自分だけのテクニックを持っており、幾人もの命を救ってきた。
この二人の医者は、もうすでに奇跡を起こし続けてきている。
お互いのことは、名前だけは知っていた。リスペクトもしていた。ただ、この二人は、面識はなかったのである。
しかし、ある“不幸な奇跡”が二人を結びつけた。
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