【他人の赤ちゃんの指の骨を折りビアニュートンジョン】

【指を折りビアニュートンジョン】


むかしむかし、あるところで、とあるパーティーが開かれておりました。
所属事務所関係なく、モノマネタレントたちが一年に一度、集う、それはそれは大きなパーティでした。
広い会場の中には、ステージがあり、そこではショーが行われたりしましたし、ラウンジでは、噂話に花を咲かせるモノマネタレントたちがたくさんおりました。


所属事務所が関係なく集まるので、モノマネタレントたちは、初対面の挨拶をする者たちもおりました。


「はじめまして。僕は、【他人の赤ちゃんの指の骨を折りビアニュートンジョン】です。オリビアニュートンジョンのモノマネをしています。公認をもらってます」
「ご丁寧に挨拶どうもです。僕は【何の罪もない老人の首から下を埋め宮辰夫】です。梅宮辰夫のモノマネをしています。一応、本人から公認をもらってます」


モノマネタレントたちは、このように、挨拶をしていましたが、さりげなくモノマネをしているご本人から公認をもらっていることを自慢していました。
心の中では、『そんなふざけた名前でよく公認をもらえたな』とバカにしたりしていました。
あるいは逆に、公認をもらっていないタレントは、公認をもらっていないタレント同士でかたまって喋っていたりするのでした。
それぐらい、モノマネタレントたちにとって、ご本人に公認をもらえているかどうかは、自分の仕事のアイデンティティとして重要なのです。

「なあなあ、みんな、自分の子供に、自分の仕事の説明とか、どうしてる?オレさー、こないだ本人から公認をもらっちゃったからさー。そろそろ子供に仕事の内容を言っちゃおうかなと思ってるんだよ」
そう言って嬉しそうにしているのは、マイケルジェイセックスです。
「お子さんは何歳なの?」と聞かれると、自慢げにタバコの煙をフーッと吐き出したあと、こう答えました。

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