漫才【年齢確認】
A「どーも、よろしくおねがいします」
B「最近、思うんですけどね、あ!思わないんですよよ。間違いました」
A「どんな間違いやねん。見たことのないつまづき方するな!」
B「いや、最近思わないんですよ。何も」
A「そんな奴おらんやろ。何かは思うやろ」
B「いやぁ、達観してしまって、何も思わないんですよ」
A「達観ってそういうことなの?まぁええけど、なんか思うことはあるやろ?」
B「最近、唯一思ったんがさ、実年齢ってものにみんなこだわりすぎやないかって思うねん」
A「あー、それはおれもわかる!思うもん」
B「じゃあ、せーので言おうか」
A「何を?」
B「せーの、」
A「ちょ…」
B「だって、その人が若く見えているなら、その人はその見た目年齢で胸を張るべきやのに、年齢を隠したりする意味などないのでおじゃる!」
A「合う人おんの?この世に?せーので、文章合わせるひとおるの?おじゃるにいたっては、奇跡的にそこまで一致してた人も、置いてかれるやつや!」
B「まあ、とにかくそれが言いたいねん」
A「でも、俺の考えと同じやわ」
B「実年齢に縛られてるやつ、殺したいもんね」
A「やめて?達観して?」
B「コンビニの年齢確認でも、実年齢やなくてええと思うんよ」
A「あー、なるほどな。ウィーンと。すいません。タバコの20番ください」
B「あ、ちょっと年齢確認だけさせてもらいますね。決まりなんで」
A「あ、はいはい。免許証出せばいい?58歳やねんけど」
B「えーと、若い頃はすぐにチャンネルを変えてた駅伝大会を最初から最後まで観れるようになった年齢ですか?」
A「免許証、ホラ!ホラ!」
B「あー、それでは、ちょっと確認にならないんですよぉ」
A「殺すぞ、58歳や!」
B「あ、人に対して、殺すとか言ってしまうことを強さやと勘違いしている年齢ですか?じゃあ17歳ですし、お売りできません」
A「めんどくさいな、お前!殺さねーよ!!タバコほしいから!」
B「では、年齢確認なんですが、人に殺すとか言ってしまうことを弱さだと気づいてる年齢でしょうか〜?」
A「そうだね。そういうのは弱さだよね」
B「では、18歳ですので、お売りできませんね」
A「殺すぞ!なんで、一歳しか上がってへんねん!見た目でわかるやろ!58歳やぞ!」
B「免許証か、何かをお持ちですか」
A「さっき出したやろ!ホラ!これや!」
B「あー、免許証出す時の仕草がゆったりとしていて、まるで茶道を極めたような年齢確認がちょっと今のではできませんので」
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