『田舎の刑事の好敵手』

【※ネタバラシはありません】

『田舎の刑事の好敵手』

著者:滝田務雄

出版社:東京創元社

発行年:2014年12月26日

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 『田舎の刑事の趣味とお仕事』『田舎の刑事の動物記』に続く、シリーズ第三作目。私が一番好きなレーベル、ミステリ・フロンティアでの刊行です。青い装丁が素晴らしいです。さて、本書も縦横無尽にコミカルな展開になっているのに関わらず、中身が本格ミステリなので、そのギャップに今回もめまいがしました。(コミカルな展開のなかに伏線を忍ばせる手口……。くー、今回もやられました。)あと、長編でも、いつもの面々がドタバタと動き回るので、唯一の常識人である赤木はまあまあ影が薄かったです。ドンマイです。それに比べて、本書に初登場する警視庁キャリアのエリート警視正がなかなかにぶっとんでいて、まさしく黒川刑事の「好敵手」でした。

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