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『モナミは世界を終わらせる?』

【 ネタバラシはありません 】

『モナミは世界を終わらせる?』

著者:はやみねかおる
出版社:角川書店
発行年:2011年9月30日

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(内容紹介)
「おまえ、命を狙われてるんだぜ」萌奈美は、突然あらわれた男に言い放たれた。「世界の大事件と、おまえを中心に学校で起こることが同調(シンクロ)している」二人は大がかりなトリックに挑む。そして、世界は……?
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 はやみねかおるさんの「作家生活二十周年記念書き下ろし小説」です。本書の主役である真野萌奈美(通称モナミン)は、言動がはちゃめちゃな女子高生で、はやみねさんのシリーズ史上一番やっかいなスキルを持っている人だと思いました。まるで世界中の「ドジ」の集合体のような……。遠目に眺めている分には良いですが、身近にいると本当に厄介というか何というか。そういう希少な存在が世界の行き先を左右する運命の持ち主になった場合、周囲の協力者がどんなに苦労するのかを描いたのが、まさに本書です。ただ、その協力者である男子高校生もまた一癖あり、その癖のせいなのか彼への同情が半減してしまいます(個人の見解です)。また、神田川永遠(とわ)さんという、(はやみねさん特有の)偏った思想の持ち主のジョーカーキャラがいて、今後、彼女の好き勝手でストーリーがいかようにも脱線するかもなあ、と思いました。それと、マチトムシリーズにも出てくる例の「能力」も登場します。両者がどのようにリンクしていくのか気にもなりました。

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