『自粛バカ リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋』

『自粛バカ リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋』

著者:池田清彦

出版社:宝島社 (宝島社新書)

発行年:2020年8月21日

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 いま、すごいつまらない。特に仕事が。しかし一歩踏み出す勇気もない。それは甘えであり、今の状況に流されているからだという自覚もある。でも動けない。それに、東京に帰省したい。でも、万が一、周囲の人に迷惑をかけたらどうしよう。フェイスガードをつけて仕事をするのも厄介だ。だから、県外から出るのはもう少し待とう。世間を静観しよう。そういう考えをもつ私が本書を読んで、自分のスタンスに嫌気がさし、内容が心にしみこんできました。

 本書に帯に書いてある「自粛警察」「コンプライアンス」「不倫バッシング」「ネットいじめ」「クレーマー」……それらは、私にとって対岸の火事だと思っていました。思考停止していました。しかし、新型コロナの出現によって、私が「世間の空気」にとても左右されていることに改めて直視することになりました。身動き取れなくて気持ち悪い精神状態が続いています。周りのせいにしているのは、多数派の顔色を伺っているからです。自分が〈信念より空気で動く日本人〉だなと思い知りました。「空気を読まない人」は強いので、そうなれるように少しずつ動いていくことができるような人間になりたいです。

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