『眼鏡屋は消えた』

【ネタバラシはありません。】

『眼鏡屋は消えた』

著者:山田彩人

出版社:東京創元社

発行年:2011年10月20日

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 第21回鮎川哲也賞受賞作。帯〈饒舌な語り口と、個性的なキャラクターが魅力の新感覚ミステリ登場〉。

 本棚を整理していたら本書を見つけました。発売が9年前です。懐かしい。この単行本の鮮やかな黄色の表紙を何となく覚えていました。巻末の方を確認すると初版でした。ということは、たぶん書店に並び始めてから早い段階で買ったことになります。でも、最後まで読みきった覚えがなく、スピンは18・19ページのところに挟まっていました。なんで途中で読むのを止めたのか? 結構前のことなので、あくまで推測ですが、主人公が序盤から結構危機的状況(校内で頭を殴られる。8年間の記憶を失う。)なのに、語り口がなかなかに楽観的過ぎて、あまり物語に入り込めなかったからだと思います。しかし、今回読み出してみると、それはそれでアリだと思ったので、楽しくページをめくり続けました。主人公のテンションについていけば大丈夫です。

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