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『うさぎ幻化行』

【ネタバラシはしておりません】

『うさぎ幻化行』
著者:北森鴻
出版社:東京創元社(創元推理文庫)
発行年:2014年4月25日

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 急死してしまった義兄・最上圭一が遺した、「うさぎ」にあてた不思議な”音のメッセージ”。圭一から「うさぎ」と呼ばれて可愛がられていたリツ子は、それが環境庁の選定した日本の音風景百選の一部だと気づくが、どこか不自然さを覚える。謎を抱えながら音源を訪ね歩くうちに、リツ子が発見した奇妙な矛盾とは――。音風景を巡る謎を旅情豊かに描いた連作長編、待望の文庫化。
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本書裏表紙より

 本書は、2010年に単行本として刊行された作品の文庫化です。急に読みたくなり、再読しました。本書では、「音」が物語において重要なファクターになっています。それが本格ミステリと組み合わせると、こうも魅力的な謎になり、気になる展開になり、ラストがこうなるなんて……。北森鴻さんの著作はほぼ読んでこなかったのですが、やっぱり読まないとなあ、と思いました。それにしても、本書を読むと寝台列車に無性に乗ってみたくなります。

 (追記)音風景100選というものがあるんですね。知りませんでした。

環境省_残したい日本の音風景100選 (env.go.jp)


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