見出し画像

『探偵は教室にいない』

【 ネタバラシはありません 】

『探偵は教室にいない』

著者:川澄浩平
出版社:東京創元社
発行年:2018年10月12日

------------------------------------------------------------------------------------
(内容紹介)
 わたし、海砂真史(うみすなまふみ)には、ちょっと変わった幼馴染みがいる。幼稚園の頃から妙に大人びていて頭の切れる子供だった彼とは、別々の小学校にはいって以来、長いこと会っていなかった。変わった子だと思っていたけど、中学生になってからは、どういう理由からか学校にもあまり行っていないらしい。しかし、ある日わたしの許に届いた差出人不明のラブレターをめぐって、わたしと彼――鳥飼歩は、九年ぶりに再会を果たす。
日々のなかで出会うささやかな謎を通して、少年少女が新たな扉を開く瞬間を切り取った四つの物語。
 青春ミステリの新たな書き手の登場に、選考委員が満場一致で推した第二十八回鮎川哲也賞受賞作。
------------------------------------------------------------------------------------
 久しぶりに学園ミステリを読みました。青春だなあ。
〇第一話「Love letter from…」➡差出人不明のラブレター1枚で、こんなに推論が進んでいくとは。『九マイルは遠すぎる』展開にアツくなりました。ただ、結末は何と言いますか「くぅー」と言いたくなるような感じでした。
〇第二話「ピアニストは蚊帳の外」➡合唱コンクールに関する出来事。ある事柄に関してのあの人の「行動」と「発言」が、なかなかによく出来ていました。
〇第三話「バースデイ」……モテる同級生の不審な点について。この話以外にも探偵役が、とある謎について「本人に聞けば」と再三主人公に投げかけるのは至極もっともだとは思いつつ、それができたら苦労しないよねという感もあり、そこがある意味リアルだと思いました。北海道に行きたいなあ。
〇第四話「家出少女」……最後。彼女はどこへ家出してしまったのか。北海道ならではのお話でした。基本、みんないい子だなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?