『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』

【ネタバラシは多分ありません。】

『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』

著者:倉知淳

出版社:実業之日本社

発行年:2018年4月10日

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〇「変奏曲・ABCの殺人」→有名作『ABCの殺人』からインスパイアやオマージュされた作品は数あれど、倉知さんの手にかかればこんなにもユーモアとある種皮肉が混じった作品になるとは。恐るべし。まさしくヴァリエーション!

〇「社内偏愛」→AIが会社員を管理するという設定で、そのAIのシステムのバグで振り回される主人公の悲喜劇。おかしくて怖い作品でした。あと、本編をもとにして、長編あるいは短編集が作れそうと思いました。

〇「薬味と甘味の殺人現場」→表題作の次に惹かれるタイトルでした。殺人現場にミスマッチなものがあるという面白い謎に、クレイジーな領域へ推理を着地させた倉知さんはやはりすごいです。

〇「夜を見る猫」→猫ちゃんかわいい。猫とじゃれている描写が素晴らしいです。本編の謎も素晴らしいですが、猫と戯れている描写も素晴らしい。もふもふしたいです。

〇「豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件」→衝撃的なタイトルにして本書の表題作です。表紙の豆腐を見たときは、つい笑ってしまいました。

〇「猫丸先輩の出張」→猫丸先輩が好きなので、それ目当てで本書を買ったようなものです。魅力的な不可能犯罪はもちろん、神出鬼没の猫丸先輩、かわいくてかっこいいなー。相変わらず飄々としていて好きです。

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