見出し画像

【ブルベレポート】ISAN2024 スリ被害編【タイ】

あれ、閉めていたはずのリュックのポケットが開けっぱなしになっている?

開いていたのはリュック最上面のポケット、中には財布とパスポートの入ったポーチを入れていた。それが見当たらない。
「財布無くしたかも」
同じ店に入ってすでに着席している4人そう告げる。
リュックの他の場所に入ってないか確認したら?と促され、中をくまなく探すがやはり見つからない。探しやすいように蛍光オレンジ色のポーチにしているので、見落とす可能性は低い。

開いていたリュック最上面のポケット(再現画像)

落としたのかもしれない。もしかしたらどこかに落ちている可能性に賭けて、レストランからフェリー乗り場までここまで来た道を一人で歩くが、見つけることはできなかった。
慌てた所でどうにもならないので、とりあえず当初の目的通りレストランで昼食を食べた。

ワット・アルンで一度ポーチを取り出しているので、その時点でポーチがあったのは確実だ。落とし物として届いている可能性もあるので、ワット・アルンの紛失物コーナーに行き確認してみたが、届いてはいなかった。

あとは希望があるとすれば警察だ。最寄りのBangkokyai Police Stationで警察官に確認するが、届いていないようだ。紛失届を出すにしてPhrarachawang Police Stationのほうがいいらしいので、川を渡ってそちらへと向かう。

到着して中に入ると、先客で日本人の若者5人グループがいて何かあった様子だが、そちらはさておき警察官にポーチが届いていないか確認するがやはりない。

レストラン到着前に取られた写真に映り込んでいた私の後ろ姿を見るとポケットのファスナーが完全に開いていた。
仮に閉め忘れていたとしてもポケットはかなり深く、普通に歩いていて中身が落ちる可能性はかなり低い。
思い返してみると、フェリーの乗り場は往復どちらも人が密着するほど混雑していたこと、ワット・アルンで完全に一人になっていた時間があったことから、状況的にどちらかのタイミングでスられた可能性が高そうだった。
調べてもみると有名な観光地であるワット・アルンではスリ被害が多い様子。PBPでも実際パリでスリにあったというのを聞いたりはしていたが完全に油断していた。

在タイ日本国大使館からの注意喚起

もはやパスポートと財布が手元に戻るのは絶望的となると、まずは最低限帰国を確実にする必要がある。
帰国にはパスポートを再発行する方法もあるが、時間がかかってしまうため最短で当時に帰国のための渡航書を発行してもらう方法を採ることにした。
ただし、今日は日曜日で大使館が閉まっているので帰国できるのは最短でも明日、3月4日(月)だ。
調べると手続きには以下の書類等が必要らしい。

  • タイ警察の紛失(盗難)証明書(ポリスレポート)

  • 写真(縦4.5cm × 横3.5cm) 2枚

  • 帰りの便が確認できるEチケット等

  • 大使館窓口にある申請書類「紛失一般旅券等届出書」「渡航書発給申請書」

  • 国籍確認書類
    (戸籍謄本または本籍地記載の住民票のいずれか1点、発行後6ヶ月以内のもの)
    写真データ等での申請は可能ですが、帰国後原本を郵送いただきます。

  • 手数料 (660バーツ 記事執筆時点)

https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular_lost.html

まずは今いる警察でポリスレポートを発行してもらう。タイ語で全く読めないが多分大丈夫だ。

ポリスレポート

警察の手続きは終え、kotonohaさんは帰国の途へ、PEKOさんとアンドレイさんはラオスへと旅立つのでここでお別れとなってしまったが、生郎さんは
元々同じホテルでもう一泊してから帰る予定だったので、ご一緒させてもらうことになった。

生郎さんが居てくれるのは心強い。スられた財布には日本円とクレジットカード2枚、キャッシュカード1枚、健康保険証が入っていたので、手元に残ったのは現地用財布に入っていた数百バーツだけだ。一人ではホテルを予約したり現金を調達するのも困難だ。もちろんカードを使うのも難しいだろう。
普段は入れている運転免許書は必要ないだろうと置いてきたのは正解だった。

さて、のこりの手続きだ。今晩乗る予定だったAirAsiaの便は変更が効かないので、次は帰りの航空機の便を確保する。これは3月5日午前2時発、香港航空の便(香港経由)を53,930円で予約した。痛い出費だが自分の落ち度なので致し方ない。ネット決済なので物理カードは無くても番号は楽天のアプリで確認できたのでこれはなんとかなった。
クレジットカードは停止処理をしたのだが、AMEXはアプリから一時停止できた一方で、楽天カードは電話オンリーですこし面倒であった。

次は国籍確認書類の用意だが、そんなものは持ってきていない限りタイですぐに手に入るはずもない。画像データでもOKということなので、日本時間の午後9時だが日本にいる両親に電話を掛ける。最悪、手に入るのは翌朝になるかと思ったが、コンビニ発行してもらってすぐに手に入った。ありがとうコンビニとマイナンバーカード。

これで大使館へ行くための必要な書類のうち、写真以外は全て揃えることができた。スムーズにいけば5日中にはタイを脱出できる!

ホテル近くのレストランで生郎さんと夕食を食べて、慌ただしい1日が終わった。

夕食

翌日、まずは証明写真の入手だ。運良くホテル近くにあったEASTBOURNE CAMERAで撮影できるようだったので、午前9時の開店と共に突撃し無事に180バーツで写真を入手することができた。

次は昨日朝食を食べたルンピニ公園近くの大使館へ。午前10時過ぎごろに到着した。身元を確認されるがパスポートは当然手元にないが、番号は控えていたのでその番号と氏名を伝えるとOKだった。
建物に入り整理番号を発行してから待っている間に申請書類2枚に記入する。しばらくすると面談室へと呼び出された。
係の人とはガラス越しに話す、刑務所みたいな面談室でやり取りを行い午後2時に書類を受け取りに来るように告げられた。

在タイ王国日本国大使館

待っている間に朝食を済ませる。POLO FRIED CHIKENのガイヤーンを頂いた。

 POLO FRIED CHIKEN
ガイヤーン

それでも午後2時まではまだ時間があるので、生郎さんと共にベンジャキティ公園などを歩いたりカフェに入って涼んだりして過ごした。

歓楽街
ベンジャキティ公園

そうこうしているうちに時間になったので、再び大使館へ向かい帰国のための渡航書入国管理局の人に渡す書類を受け取ることができた。これで一安心。

帰国のための渡航書

無事に帰国できそうなので祝杯をあげに生郎さんとタニヤ通りにある日本料理店「なぎ屋 タニヤ店」へ。

タニヤ通り

寿司や焼きそばなどのもはや懐かしの日本料理を生郎さんに奢っていただきました。日本と遜色ないクオリティーで大満足。店内も周りは日本人、BGMもYOASOBIなどが流れててもはや日本だ。

懐かしの焼きそば

実は20km離れた場所にある入国管理局へいって事前に手続きが必要なんじゃないかという疑惑が後から湧き上がってきたものの、すでにこの日の営業時間には待ち合わないし、最悪空港でもなんとかなるらしいのでなんとかなるらしい、ということで若干不安になりながら2人で空港へ向かった。

空港ではまずはいつも通りに香港航空のチェックインカウンターに並ぶ。列が進みいよいよ自分の番だ。中国人っぽいスタッフに帰国のための渡航書、ポリスレポート、入国管理局の人に渡す書類の3枚を渡して様子を見る。明らかに困惑している。タイの現地スタッフを呼び寄せて何か話していると思ったら、その人が書類を持ってどこかへ行ってしまった。しばらくすると戻っきて、航空券と出国スタンプの押された帰国のための渡航書を受け取ることができた。日本に生還するできることが確定した瞬間だ。

出国スタンプ

後の時間で帰る生郎さんに別れを告げ、ターキッシュのラウンジでひとり祝杯だ。プライオリティパスはカードも盗られていたがアプリがあったので入ることができた。

ターキッシュのラウンジ

搭乗時間になったので飛行機に乗り込み、まずは香港へ渡る。
午前6時、香港国際空港に到着した。出発は午前9時15分、3時間ほど時間があるのでここでもラウンジへ行き朝食。プライオリティパスを最大限活用していく。

ラウンジ

8時前に搭乗口へ移動しておく。うっかりラウンジで寝てしまったり乗り遅れると大変だ。余談だが一度上海でうっかり飛行機を乗り逃したことがある。

日本まで後少し

無事に飛行機に乗り込み、午後2時半に予定通り成田空港へと着陸した。

ただいま日本

日本円もカードもないが、SUICAのアプリに7000円入れておいたのでこれで無事に帰宅し、ISAN2024の旅が終わった……
かに見えたが、さらに後日談。
数日後、楽天カードの利用履歴を見ると総額60万円近い利用が。明らかに不正利用だ。

身に覚えのない利用履歴

楽天カードの窓口に電話し不正利用があったことを伝えると、サポートから報告用のフォームのURLが送られてきたのでそちらから詳細を報告した。
何度かのやり取りを経て、不正利用による損害を保証するための保険申請用の書類が送られてきたので、そちらに記入し返送すると特に連絡はなかったが、4月末の引き落としでは無事に引き落としがキャンセルされていた。

こうして長かったISAN2024にようやく幕が降りた。
色々と手助けしてくれた生郎さん、PEKOさん、kotonohaさん、アンドレイさん、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?