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マンガ雑感 幼女戦記18巻 お家に帰るまでが戦争DEATH

歴史の目撃者ビアント中佐

 帝国の作戦大当たり。タバコに火を着ける動作と爆発が同期する演出は様式美ですね(全然関係ないてすが、ハガレンの蛇口ひねったら爆発のシーンのおっちゃん大好きです)。
 この作戦で自陣の瓦解を目の当たりにするのが、フランソワのビアント中佐。なんかこの人、いつも帝国のびっくりどっきり作戦に驚く人になってますよね。初登場からしばーらくはどこかユルいエリートだったのに、登場の度に表情が険しくなっていく。お可哀そう。まあ、幼女戦記は敵国のエースがターニャに翻弄されていくのが軸なので、役割上逃れられない運命なのですが……。


敵がおっさんだらけなのはそういうもんなのからしら

 配色濃厚になってしまったビアント中佐に変わって、新たなライバル枠として203大隊が不意遭遇するのが、ドレイク大佐。甥っ子登場までの噛ませかと思いきや、想像以上に強い。なんか人の良さそうなおっさんだと思っていたら、戦場で笑みを浮かべ、スコアを数えるタイプのウォー・モンガー。やっぱりブリテンはすげぇや。
 それにしてもライバルキャラの平均年齢が高い気がするのは私だけ? 戦闘機パイロットの場合、多分エースと呼ばれる人たちって。30歳前後だと思うのだけれど、アンソン・スーから始まりなんかみんなもっとおっさんな気がする。……え、顔が濃いだけ? この世界の魔道師って、才能>>肉体的充実で、年齢なんて誤差、みたいなのかなぁとか想像してみましたが果たして。


17巻越しで任を達成

 そして、そしてこの巻で最も熱かったのが、ターニャを救うヴィーシャですね! 思えば2巻で泣きながら「任に完全に耐えうる 」と虚勢を張っていたヴィーシャ。それからメキメキと成長し、15巻での九七式オーバーヒートの際は凛々しく同じセリフを返すわけで、そして今巻ではついにドレイクからターニャを守る活躍。ホップステップジャンプっと、ついにターニャに「バディ」との呼ばれます。これまでもヴィーシャについてはどこか特別扱いしていたターニャですが、働きを認める言葉はこれが初めて。あの冷徹そうなサラリーマンに、軍人トークではなく素直に褒める機能が搭載されていたことに驚きです。


別の苦戦もみたい

 今巻でちょっぴり不満だったのが、ドレイク大佐との戦闘シーン。大隊のメンバがひとつふたつとドムのように撃墜されていくわけですが、例によって九五式の神の加護で傷が癒えて見事復活。……そのパターン、ライン戦線でこないだやったばかりですよね?
 タイヤネン准尉のジャガイモ後送じゃないですが、普通の負傷とか宝珠破壊とあ、やられたけど復活!以外で大隊メンバーの苦戦もみたいなぁ、と思いました。

 物語的にはフランソワ退場、本格的に英米参戦という感じなのでしょうか。すっかり陰の薄くなっているメアリーさんの活躍含めて、まだまだ今後の展開が楽しみです。

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