人間は日々成長しているという話

会社にいるとよく「成長」という単語を耳にします。それは会社の事業の話だったり、社員の話だったりしますが、特に社員(人)の成長に関して話題になることはどこの会社でも多いかと思います。

「A君は、これをやったことで成長できたね」とか「B君は、これができないからもっと成長しなくちゃね」とかそんな会話を誰もが一度くらいはしたことがあるのではないでしょうか?

では、この「成長」とはなんなのでしょうか?ここでいう成長とは、おそらく「ある仕事に対して今よりも大きなアウトプットを出せるようになること」でしょう。なぜなら、企業を含める大きな要素である人(社員)がアウトプットを大きくするとことは、事業としてより成長することに直結しているからです。

端的にいうと僕は、この会社の中でいう「成長」という言葉に、ずっと小さな違和感を持っています。何に対しての違和感かというと、成長という2文字の単語を使うとまるでそれが人間としての成長そのものを表しているように聞こえるからです。

例えば、ネガティブな例でいうと「C君は、全然成長してないね」といった表現を聞くことがあります。これは単にC君が仕事で成果をあげられていないということだと思いますが、僕には、さもC君が人間としてまるで成長していないかのように聞こえてしまいます。もしかしたら聞いた本人もそう感じているのではと思うこともあります。

繰り返しますが、ここで言う成長とは、ある仕事のアウトプットに過ぎないのです。その人の人間的な成長についてを指している訳ではありませんが、主語が大きく感じてしまいます。

なので、僕は仕事の中で成長という言葉を使うのは苦手です。成長という言葉を人に対して使われているのを聞くと、ちょっともやもやします。

極論、僕は人間は、生きていれば何かしら成長していると思っています。例えば、美味しいパスタの店を偶然見つけたとしてもそれは成長だし、効率のいい歯の磨き方を覚えてもそれも成長でしょう。その中で、仕事の成長というものが特別にフォーカスされることに違和感があるのかもしれません。





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