偏見に晒されやすい身体特徴の例のひとつ。今回は糖尿病(遺伝タイプ)の話

箱は糖尿病患者です。
この文脈で、不摂生とかそういった印象は出ませんか?

実際には、不摂生で糖尿病になったというわけではありませんが、
偏った方面の知識だけしかないと、そういう偏見が生まれる事も、ありえます。



ある時、血液検査で突然おかしな数字が出ました。
その結果大きい病院に回され、色々調べて「数値的には糖尿病」だとなり、
治療をはじめることになりました。

・飲酒はほぼしない
(成人した年に初めて飲んだビールで、
 頭痛、胃痛、喉焼けのコンボが出て、
 それ以降は自分から飲む気になれなかったです)

・煙草は吸えない
(喘息持ちです。喫煙は自殺行為に等しい。
 できれば他者の副流煙や、
 空間に染み付いた残り香すら避けたい)

・暴飲暴食はできない
(食欲が「無い」方面の脳バグと、胃腸の衰え)

……など素直に伝えていって、
診察した医者からは

「あなたのその生活では、
 なりたいと思ってもなるのが難しいような病気のはずなのに。
 いったいどうして?」

と言われたくらいには、疑えるポイントがなかったため、
そういう診断結果が出たということと、
医者も不思議がっている、ということを母に知らせたところ、

「父方の祖母が糖尿病を患っていた。
 母方には無い。
 もしかしたら遺伝かもしれない」

という情報が得られたので、次の診察で伝えると、

「遺伝した可能性はあります、むしろそれくらいしか疑える物がない」

という流れでした。



なので、箱は、生活面で特に非がないような人間でも、
ふとした拍子に突然発覚する可能性がある病気、としての、
糖尿病を患っています。

不幸中の幸いなのは、
きちんとした服薬と治療をすれば、
以降の検査でも安定した数字を保っていける程度だったこと。
気にしすぎない程度に嗜好品を食すこともできています。



こうした、特定の病気を持つ人が会話の相手であったとしても、
それについての正しい知識を持っていれば、
的外れな心無い言葉をかけることも減らせるはず。

茶化す、あるいは、イジるつもりで何か言ってやろう、となるなら、
それは傷付ける行為だ、と認識した方がいい。
「苦しんでいる人を攻撃して楽しんでいる自分」を客観的に見て、
本当にしていい行為なのか考えてみてほしい。



……それでも攻撃したい気持ちを抑えられないようなら、
あなたが医者にかかる番、だ。メンタルの。

あなたのひと押しが箱を少し長く生かします。たぶん。 活動が長続きすれば、話せるものも増えるかな。 まあ、お好きなように。強制はしませんよ。