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控除の一本化と定率課税で所得税改革!

こんにちは
函館減税会です。
全ての増税に反対し、減税を実現するために活動しています。

今回は所得税について取り上げます。
また、調査というよりも提言に近い内容について書きます。

※難しいというご意見をいただいております。
なので、最初に結論だけここに書くことにします。
基礎控除300万円 + 定率課税5%
これが新所得税プランです。
では、続きをどうぞ!


所得税の問題

所得税の問題には次のような問題があります。

  • 累進課税によって、お金の稼ぎ方による税負担の違いが出る

    • 短期間に稼いだ人は長期で稼いだ人より負担が大きい

  • 超過累進課税の基準所得に恣意性がある

  • 控除の項目が多く複雑

  • 控除が属性に依存しており不公平感を生んでいる

新しい所得税プラン

以上の問題を解決するために、次の新しい所得税プランを提言します。

  • 控除を基礎控除に一本化

  • 基礎控除を超える所得には定率で課税

控除を基礎控除に一本化することで、

  • 全ての個人に同じ基礎控除が与えられるため不公平感を解消
    できる

  • 複雑な控除を覚えたり、計算する手間が省ける (業務効率化)

という利点があります。

また、基礎控除を超える所得に、累進課税ではなく定率で課税することで、

  • 単年度で稼ぐ職業の不公平を解消し、働くインセンティブが向上

  • 所得が高いほど納税額が多いという構造は変化しない

という結果が期待できます。

新しい所得税プランの税収

新所得税プランと税収

この図は、新しい所得税プランの税収を試算した結果を表したものです。2021年度の所得に対する世帯数の調査をもとに試算しました。

まず、所得税の計算式を見てください。
従来の所得税の計算は、膨大な控除について当てはまるかを確認して、さらに計算する必要があります。

新しい所得税の計算方法は、年間収入から基礎控除額を引いて、残った額に所得税率をかけるだけです。手元の電卓で簡単に計算できます。

基礎控除の決定方法ですが、個人所得の中央値を用いることとします。これは、相対的に稼げていない人々の分の所得は非課税にするという、個人に帰属する生存権を念頭に置いた考え方によるものです。
上記の調査は世帯年収についてしか載っていないので、世帯年収の中央値を世帯の平均人数で割ることにします。世帯年収の中央値は423万円で、世帯の平均人数が当時2.25人なので、今回は個人所得の平均値を200万円と見積もります。さらに、控除には社会保険料や国民年金の支払い額分が含まれるので、その分を足して、基礎控除を300万円としました。

年収に対する世帯数の分布をもとに、各年収区間の階級値(100~200万円なら150万円)をその区間の1世帯当たりの平均年収とします。区間ごとの平均年収から世帯分の基礎控除600万円(300万円の2人分)を引いた額を課税所得とします。次に、各区間の世帯数を課税所得にかけると、各区間の総課税所得になります。これに定率をかけると各区間の税収が計算できます。この操作を全ての区間で行い、各区間の総課税所得の和をとると、新プランの所得税収が計算できます。
(右端の区間では階級値がわかりませんが、その他の区間の総収入を全世帯の総所得から引くことで右端の区間での総収入が計算できます。右端区間の総収入から、基礎控除と世帯数をかけた額を引くことで、右端区間の総課税所得を計算できます)

すると、上記図の右の表にあるように、定率5%なら5.9兆円の税収が得られることになります。当時の所得税の税収比では、およそ70%の税収減になります。概ね13~14兆円くらいの歳出削減が必要になります。また、現行制度において、累進課税の最低税率は5%であるので、それより高い税率は増税になるので注意が必要です。

新しい所得税プランでどれくらい収入が改善するのか

今回は年収400万円の人の所得税の新旧比較を行いました。

前述したように、所得税の計算には本来とても複雑な計算が必要です。控除額の計算のために、様々な属性を想定する必要があります。しかし、細かい説明をしても話が分かりにくくなるだけなので、今回は簡単に、所得税を計算するシミュレータを提供されている方がいらっしゃったので、そちらを使いました。

年収400万円の人の新旧比較

従来の所得税制度では、年収400万円の人は8万3950円の所得税が課せられていました。それに対して、新しい所得税プランでは5万円の所得税が課せられます。差額が可処分所得の改善額になるので、3万3950円の可処分所得が新たに得られます。これだけあれば、かなりの生活改善につながりますね。

次に、年収200万円から1800万円の人の減税額を見てみましょう。

年収200万円から年収1800万円の人の新プランによる減税額

図の青い棒が新プランの所得税、オレンジの棒が従来の所得税と比較した場合の減税額です。年収の増加に純粋に比例して多くの所得税がとられるのがわかります。そして、年収が多いほど減税の効果が大きいことが確認できます。まさに令和の大減税です。

まとめ

長々と書きましたが、プランの本題は
基礎控除300万円 + 定率課税 5%
です。これを訴えていきましょう!

また、質問やご意見等あればコメントいただけると幸いです。

参考資料

また、フラットタックスについては次の動画でわかりやすくメリットが解説されているのでご参考にどうぞ

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