“居心地のよさ”とは、どこから感じるものなのだろうか。
僕は居心地が良いという言葉をよく使う。
でも、具体的にどのようなことを居心地が良いというのかは考えたことがなかった。
とても感覚的なことだと思うが、あえて自分の言葉で表現をしてみることにする。
皆さんにとって、居心地が良いとはどのような状況だろうか
・家族と過ごす時間
・馴染みの喫茶店にいる時
・友達と遊んでいる時
・好きな人といる時
いくつもの場面が想像できると思う。
それらの共通点はなんだろうか。
自分が考えた2つの視点を書いてみようと思う。
そこに居ても良いという感覚
これはとても大事な要素だと考えている。
自分がここに居ても良いという感覚。
きっと価値の交換を無意識にしていると思っている。
家族であれば、何も考えずに帰れる場所であり、居れる場所であることが多いのではなかろうか。
こういった場所や空間はとても居心地が良いと僕は感じる。
しかし、無条件なわけではない。
“あなた”という家族だからこそ、そこに居れるのだ。
家族にとって“あなた”には価値があると言える。
いきなり、他の家族のところへ行って、すぐさまその場が居心地が良くなるということはないはずだ。
また、カフェでの場面を思い浮かべて欲しい。
コーヒーを買い、お金(対価)を支払っていることで、その場に居やすくなっているのではないかと思う。
仮に、お金も払わず、おもてなしだけされる空間だとどうだろうか。
きっと申し訳なくなり、そこに居続けることはきっと難しいだろう。
ここでも、やはり価値の交換をしている。
何かしらの価値を提供できない場というのはとても居心地が悪い。
自分に何も役割がないと言い換えることができる。
僕は介護施設で勤務している。
介護施設で「家に帰りたい」と言いながら不穏になってしまう、高齢者にも当てはまると感じている。
自分(介護施設の高齢者)がここに居ても良いという感覚を感じれて居ない。
例え、認知症があり、周りの状況を理解する認知機能が低下していても、そのような感覚は敏感だと僕の経験では感じる。
価値を提供できる場を作ってあげると、少しは変わってくるのではないかと思う。
選択肢が複数ある
僕はこの要素も非常に重要だと感じる。
常に複数の選択肢を提示することが大事だ。
例えば、あるイベントに参加したとする。
自分に興味がない内容であっても1日参加するしかなかったとすると、とても窮屈に感じてしまうだろう。
デイサービス(介護施設)では、20名程度が、1つの大きな空間で過ごすことになる。
障害の重さも違えば、人としての価値観も違う。
実は、そのような環境で同じ人と同じ場所で1日過ごすのは、心理的な疲労がかなり大きい。
手作業が好きな人が集まれる場所
運動が好きな人が集まれる場所
会話が好きな人たちがお話できる場所
コミュニケーションが難しい人たちがいれる場所
一人になれる場所
このように、様々な居場所としての選択肢を設けておくと心理的疲労も少なくなるだろう。
先日、僕が勤めるデイサービスでも、一つの大きいテーブルを囲っていたスタイルから、細かく分割した。
そうするとことで、利用者の人間特性に合わせて席を振り分けることができて、居心地の良さを感じてもらえていると思う。
実際に利用者からも「良くなった」という声をもらっている。
今回は、居心地の良さに対する、僕の2つの考えをお伝えさせてもらった。
きっと、まだまだアップデートされていくと思うので、現時点での僕の考えと思ってもらえたら嬉しい。
そして、この記事は初めて常体を意識して書いている。
とても慣れない。
なので、もうやめようと思っている。
居心地が悪い...
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