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スキャンツール(故障診断機)

こんばんは ハッコーカーズでございます(^^♪

今回は現在の自動車整備&修理には欠かせないツール

「スキャンツール」について。

現在の自動車整備の電子制御関係を診断するのに必要な

故障診断機でありますがピンからキリまであるのです。

スキャンツールの現状


単純にトラブルコードを読む為の「コードリーダー」から

各メーカーのいろんなデーターを見れたり更にアクティブテスト

(強制駆動等)が出来たりする「汎用診断機」。そして

各自動車メーカーごとの「メーカー純正診断機」と取り扱う車種や

診断の出来る幅や作業的にもそして金額的にもとても開きがあります。

その中で私のようないろんな車種を扱う弱小店はいろいろ迷うわけです(^^;)

今現在はお金さえ出せばいろんな選択肢があるので好きな診断機を

手に入れることも可能ですが私がまだ駆け出しのボウズ(見習い)の頃は

ほんとに大変で町中を走るクルマたちの中でもまだまだキャブ車とE車

(インジェクション車)が混在している状態でした。その当時ディーラーには

既に「純正診断機」は完備されていたかもしれませんが小さな町工場で働い

ている私のところにはOBDやOBD2と呼ばれる診断機は無く、

サーキットテスターとか排気ガステスター、後々から導入された

エンジンスコープ(点火波形等を見るツール)ぐらいで

しかも各自動車メーカーのサービスマニュアルも無いので

常に手探り状態の修理が多かったのです。

ダイアグノーシスの登場


そして電子制御の唯一の診断方法は各メーカーのダイアグノーシス

「自己診断機能」でした。これは車両に備えつけられてる診断コネクターを

使ってエンジンのチェックランプの点滅回数を読み取って不具合箇所を調べ

るのですが 「確定」ではなく、出力されたコードから推測して

故障している箇所を絞り込んでいかないとダメなのです。

それでも私にはとてもありがたかった(´▽`*)

それから10年ほどの間にインターネットが凄い勢いで普及して

いろんな情報が氾濫し始めます。

私も更に学ぶべく身銭を切り自動車の電子制御の本を買い漁り、

お金が出来る度にコードリーダーやそれに毛が生えたようなものを

購入しては入庫してくる車たちに繋いでテストを繰り返しておりました。

複雑化していく自動車を故障探求する為にはエンジンやシャーシ等の

各ユニットの「データー」が見れないとかなり対応が難しい状態でした。

自動車大国アメリカ


何とかしてデーターを見たい一心で当時、今も「自動車大国」である

アメリカのサイトに行き英語も分からないのに入っていっては物色して

日本のメーカーも診断出来るという触れ込みの診断機を清水の舞台から

大ジャンプする覚悟で購入!しかし勢いで購入したはいいが

販売先との英語でのメールのやり取りに四苦八苦し、購入金額の送金が

なかなかうまくいかず泣かされて、それでも約2か月後に海を渡って

手元に届いた時は感動しました。そしてこれで各メーカー車を診断できる!

嬉しくって嬉しくって次の日から入庫してくる車たちに片っ端から繋いで

診断してみると・・・「Not Protocol」(゜゜)?

上記の文字ばかりが無情にも出てきて全く診断できない。

全く意味が分からずしばらく放心状態でした。

冷静になってから色々調べていくとアメリカに輸出される日本車は

早くから診断機との通信規格(Protocol)を向こうに合わす必要があり

しかし国内で販売する日本車は各メーカー独自の通信規格でやりとりする為

アメリカ産の診断機では一部の日本車(ホンダ・三菱等)以外は全く

診断出来ず、私のところに入庫してくる大半のクルマたちは診断出来ないと

いう悲しい結果に終わりました。

その時の私の落ち込みようは半端なかったです(´Д⊂)

それからかなりの月日が経ちましたが

今は廉価なコードリーダーでもある程度の「データー」が見れるよう

になったりアクティブテストが出来たりとあたりまえですが昔からは

すごく進歩している。また汎用診断機もかなりよくなり中には高額ですが

メーカーの純正診断機に匹敵するものも出てきたりとある意味

「百花繚乱」な時代になりました。

私も相変わらず身銭を切っては人柱的に面白そうな工具やパチモンな

テスター、意外と使える無名なメーカーの診断機等を購入しては今現在も

勉強させて頂いております。

トライ&エラー


あの時、若さに任せてがむしゃらに突っ走ってやらかした「失敗」が

あったからこそ今の自分もあると勝手に信じておりますし

「失敗」を恐れている時は何も前に進みません。

常に「トライ&エラー」あるのみ。

確かに今は診断機を選び放題な良き時代ではありますが

どれだけ高性能な診断機があってもそれを使って診断して最終的に

「判断」するのは人間です。故障車が入庫しても「エラーコードが

出ていないから分からない」というのをよく聞きますが

それでは全くスキルも上がらないし大事なことが学べない。

そこからが故障診断の始まりでもあり大変ですが醍醐味でもあります。

そして自動車の診断技術はすぐには身に付かず、

年月をかけて経験を積み、常に学ぶ必要があると私は思います。

という私も未だ道半ばなんですけどね(^^;)


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