生と死

生きるのは簡単なのだと私は考える。
 私たちは自然と呼吸し、眠り、目覚め、活動をする。
そこに生活という要素が入り込むのだがそこのハードルも少し高い。
だが、死というものは非常に難しいものである。
呼吸せず、意識がなくなり、心臓の鼓動が止まる、と言った生活する機能が停止するものだ。
その点では簡単なのだと考えてしまうものだが、
実際に息を長らく止めてみてもだんだんとキツくなり、本能的に息を吸うという行動をするのだ。
心臓の拍動を今すぐ止めろと言われても止められないのもそうである。

 死というものは、悲しいものだろうか、嬉しいものだろうか。
「生きる」ということに呪縛されていると感じる人は死というものは嬉しいと感じる。だがその周りの人の家族や友人などはどうだろうか。死人に対し憎み、拒絶など嫌いという感情がない限り、悲しいと感じるのだろう。だが死んだ本人はどうだろうか。
 何も感じないのだろう。きっと、死んだ本人は感じようにも意識がないのだから。もし霊として存在するのであれば、どう感じるのだろうか。
 この意識とは、この考えとは、いったいなんなのだろうか。


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