(超短編)『正義の味方かきごおりマン　１，２』(K)

『正義の味方　かきごおりマン』　　　　　　Ｋ．Ｉ．クラーク

出たなショッカー。やっぱりお前たちの仕業だったか。
みゆきさん危ないから離れて。ここは俺に任せるんだ。
ほう。お前らやけに多いじゃないか。銃もあるのか。よかろう。まとめて相手になってやる。
では最初に言っておく。いいか、お前たちがどんなに悪だくみをしようとも、世界の平和を守るため俺は戦う。そして必ず倒す。覚悟しろ！

何？　仮面ライダー？　違う。スパイダーマン？　違う！
俺は、かきごおりマンだ！
いいか、今からこの山盛りのかき氷を食べる。すると頭がキーンとする。この脳神経回路を流れる刺激電流により俺はかきごおりマンに変身するのだ。いいか、見ていろ！

うん……。あれ。キーンとこないな。
最近は暑からず寒からずのちょうどいい気候だからなあ。
夏も終わったか。ではみゆきさん、逃げよう。

『正義の味方　かきごおりマン・リターンズ』　　　　　　Ｋ．Ｉ．クラーク

また出たなショッカー。今回もお前たちの仕業か。
みゆきさん大丈夫。俺に任せるんだ。うん今日は大丈夫だよ！
なんだそれは。爆破スイッチだと。あのダムに仕掛けたのか。ふむ。流域４０万世帯の命がかかっているということか。よかろう。相手になってやる。
いいかよく聞け。この前も言ったが、お前たちがどんなに悪だくみをしようとも、世界の平和を守るため俺は戦う。そして必ず倒す！

そうだ覚えていたか。俺はかきごおりマンだ！
今からこの山盛りのかき氷を食べる。すると頭がキーンとする。この脳神経回路を流れる刺激電流により俺はかきごおりマンに変身するのだ。いいか、行くぞ！

うん……。あれ。キーンとこないな。
さっき一杯食べちゃったから、もう舌が慣れたのかな。今日は朝から暑いもんねえ。
みゆきさん、逃げるぞ！

(2021　KGB vol.2録）