ハイブリッドな介護とは?


ハイブリッドな介護とは手を抜く介護ではない。
利用者にとって適切な介助を行うべきであり、
自分のペースで仕事をしたいが為に周りを巻き込んで私仕事早いでしょ?
…と自己肯定感を上げる事ではない。
介護の仕事は確かに3Kの職種だ。
一方的な介助の他に無駄な仕事や、しきたりを無くしていくのがハイブリッドな介護なのではないのか?

キラキラ系介護士と思われるかもしれないが、キラキラ介護士の定義って各々の解釈だから。
思っていることを書かせてもらいます。

無駄な申請書
無駄な業務時間外の委員会手書きカルテ及びバイタルの手書きグラフ
日常の生活の様子をカルテに2つ以上書くとかの謎ルール
勉強会という名の毎回同じ実技講習(新人さんや未経験者だけでいい)
食事介助しながら職員も一緒に食事…(味わえない…そもそもその30分間を休憩時間に入れないで欲しい)
書きだせばきりがないが、利用者に対しては敬意を持って接するべきだし、生活介助をしてるのだから整容もしっかり行わないと(目ヤニ取りや、寝ぐせ直し、季節に応じて上着を着てもらう)未経験者や経験の浅い新人さんが入職するとやはり底辺なんだ…
と思われてしまう。
希望者は別として寝間着と普段着を変えないなど
家族がタンスを見てパジャマが新品のままなんですが…とショートステイで入所される利用者の家族から何度苦情をもらった事か…
改めて、手を抜くのではなく無駄な業務を見つけてカンファで話し合い、
無くしていくことがハイブリッド介護だと思う。
そして無駄なしきたりや、仕事を無くしていくことで利用者との関りが深くなり、なじみの関係になり介護もしやすくなっていく。
無駄に介助していけば利用者の残存機能を低下させてしまうのと同時に、利用者が考える事をしなくなり認知症へのアシストをしてしまい、結局非難を承知で提言させていただくが、手のかかる利用者を職員自体が生んでしまうのであるのではないか

例として定時のトイレ誘導の時間の悪い介助の仕方を以下に書いてみます
実際に利用者が不穏なユニットやフロアは職員がバタバタと走り回っていることが多く、トイレ介助などの声掛けもせず車いすを突然押してトイレに連れ込みトイレ介助を行う。
利用者は何をされるのか分からないから不穏になる。
ズボンを持ち上げて立ち上がり介助をするから利用者は余計に自分の脚を使わなくなり残存機能低下。
ぶら下がりの状態で支えてズボンを下ろしていれば職員の腰にも負担が掛かる。
便にあった時なんかはズボンに便がついてしまったりする。
正に負の連鎖だ。
こういう介助の仕方ではいつまでたっても忙しいままで、利用者も不穏になる。

利用者ファーストの考えも正しいと思うが、お金をいただいて介助している(介護士)、介護士(施設)に御老人を預けないと生活に支障が出る。
という観点から、50%-50%、win-winの関係で良いと思う。
対等な立場で利用者や家族と接する。
これもハイブリッド介護のマインドのひとつだと思う。

特に認知症の方、男性の方などは暴力、暴言、セクハラと施設内における利用者のこれらの行為は全て上層部から自分の対応の仕方の悪さを指摘されるのであるが、介護士も人間だ。やる気を失ってしまう。
これらの問題行動でケガや眼鏡を壊されても自費で治し、直す。
職員が定着しない訳が分かってもらえると思う。

特に大声で新人や後輩を叱るベテラン(お局)、お金を稼ぎに来ているだけだから利用者の感情なんて無視。
こういう考えの介護士が揃うとフロアやユニットの秩序が崩壊して退職者を出して余計に仕事をキツイ状況に追い込んでいる事に気付かねばならない。
そしてどうすれば手際よく仕事が終われるかを常に考え業務内容のアップデートをしていく必要もある。

理想を挙げればキリがないが最低限の事として、
1.利用者を敬う。
2.日中フロアに出てきてもらう時などはしっかりと整容を行う。
3.必要以上に介助しすぎない。(残存機能が低下してしまう)
4.バタバタ急がない。忙しくても。(利用者は何か手伝わなければと不穏になる)
5.無駄な業務の洗い出しをしてカンファで削っていく。
6.1~5を2週間ごとに効果測定を行いブラッシュアップしていく。

寄り添う介護だとか、ふれ合いのある介護だとか言っている時代はもう過ぎた。
新しい時代の介護像を介護士自体が現場ごとに考え、教科書の様にはいかないことを未経験者や学生に提言していかなくてはならない。
さぁ時間は流れて行くばかり。
読んでいただいたアナタはどうしますか?
もう一度だけ提言します。
ハイブリッドな介護とは手を抜く介護ではない。



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