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いらないモノが多すぎる。

今、この世界に無いモノにはいくつかの無い理由がある。
1.誰も思いついていない。今までもこれからも、いろんな発明によって新たな物が生まれてくるだろう。
2.技術が追い付いていない。理論上できるはずのモノでも今の技術ではできないモノもイロイロあるだろう。
3.要らないモノ。

「3」なのにこの世界に存在してしまっているモノがある。
あ~あ、なんでこんなの作っちゃったの~。って感じだ。

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「丸型LEDランプ」がそうだ。
TVCMで見たコトがある人もいるかもしれない。
メーカーもそれぐらいチカラを入れている商品だ。

今使ってる蛍光灯照明器具が、器具をそのままにLEDにできるという、なんとも素人な発想だ。
たしかにお客さんからそういうのがないのかという声もあるだろう。
お客さんは素人なんだから仕方がない。
しかし、モノが、時代が、変わったのだから説明して理解してもらわなくてはいけない。
ソレがメーカーの使命だ。

丸型蛍光灯があの形なのには意味がある。
管そのものが光る仕組みだからだ。
狭い面積でより効率的に明るくしようと考えたときに、円形という答えに行きついたのだろうというのは容易に察しがつく。

LEDはそうじゃない。
複数のLEDチップを光らせるのだから、そんなカタチであるメリットなど何もないのだ。
どんなカタチでもできるからこそ、そんなカタチである必要がない。
だから丸型LEDランプよりずっと先に「LEDシーリングライト」や「LEDペンダントライト」などの照明器具を出していたんじゃないのか?
古くなった小汚い蛍光灯照明器具に、長く使えるLEDを付けてどうすんだ?

電球や直管蛍光灯などの場合、器具から交換しようと思ったら電気工事の資格が必要な場合がある。
しかし、丸管を使っているシーリングライトやペンダントライトの場合、ほとんどが素人でも根本から交換できる。
蛍光灯の交換より簡単に器具の交換ができてしまう。
しかも、今時LED照明器具も安くなってきている。
そっち勧めようよ。

古い蛍光灯照明器具に新しいLED付けても、照明器具がダメになったとき、まだまだ使えるLEDが残り、そのLEDがモッタイナイから使おうと思ったら、丸型蛍光灯が使える照明器具を新たに買わなくてはいけなくなる。売ってないけど。


このメーカーに関して言えば、更にお客さんに優しくない仕掛けがある。
「シーリングライト用」と「ペンダントライト用」があるのだ。
何度も言うが、お客さんは基本素人だ。
ペンダントライトとかシーリングライトという呼び方さえ知らない人も少なくない。
実際間違って買っていって取り付けができないと返品してくるお客さんもいるが、それはまだマシなケース。
取り付けられないまま泣き寝入りしているお客さんもいるってコトぐらい想像つくよね?
そんなお客さんが次に何か買うときに、このメーカーのものを買いますか?
「売ってオシマイ」っていうバッタ屋じゃないんだから、長い目線で考えないと。

器具目線でもこの商品はお断りだったりする。
ペンダントライト用は常夜灯のE12ソケットから電源を取っている。
それによって蛍光灯器具についている安定器を通さないでいいというコトらしい。
安定器が壊れたら点かなくなるのも困るからわからないでもない。
しかし思い出してみて欲しい。
E12ソケットで使っていい消費電力っていくつだっけ?

常夜灯が5Wとかで、ソケットのほうはかなり余裕を持たせていても15Wまでだ。

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丸型LEDランプの最小サイズ30W+30W型の最大で22.5W。
すでにオーバーしてるね。
最大の40W+32W型だと30Wを超えてくる。
そんなの繋いでトラブっても、照明器具のメーカーは保証してくれないよ。
あ!そんな昭和な照明器具、とっくに保証切れてるね。
もうそんなのLED照明器具に替えちゃいなよ。


この事実をメーカーの営業に話したことがある。

しかし、未だに売り場にこの商品が並んでいる。

都合の悪い事実を上に報告できない企業体質なのがわかる。

良いモノもたくさん作ってるだけに非常に残念だ。

ま、残念なモノもたくさん作ってるんだけどね。

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