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時間軸を超えてゆく~旬杯に感謝~

今朝、早朝にお散歩に出たら、二重の虹が西の空にかかっていました。あっという間に消えてしまいましたが、朝からいいことひとつで、嬉しいです。

さて、先日グランドフィナーレを迎えた、旬杯。運営の皆様、お疲れ様でした!ありがとうございました。
これにてとうけつとのことで、寂しいです。

私がみんなの俳句大会に参加したのは、昨年の秋、十六夜杯から。
そこから白熊杯、ライラック杯、旬杯と参加。
たくさんのご縁をいただき、感謝でいっぱいです。

旬杯では3部門コンプリート提出と、3部門コンプリート賞を出すことを目標にして、達成できました。

今回は短歌の審査員をつとめることになり、審査員賞をわくわくと待っている人たちの気持ちに応えたいと、精一杯作品に向き合い、講評を書きました。

また、勝手に賞。
俳句と川柳で賞を贈らせていただきました。
審査員賞と同じく12作品ずつ、一覧を数度見返し、選ばせていただきました。

文芸作品は公平な点数が出せるものではなく、好みに左右されます。
選ぶ立場で、公平にと思っても、好みのフィルターを通してしまいます。
勝手に賞がこの大会にあり、誰でも自由に賞が出せるというのは、選者さんの個性が出せ、多くの作品にひかりが当たるので、とてもいいなと思います。


旬杯では、審査員賞と勝手に賞をいただきました。
しゅんしゅんぽんでも、私の作品を使っていただきました。
紹介させていただきます。
とてもとても嬉しく、励みになります。ありがとうございました!
(記事投稿より後にいただいた勝手に賞の追記あり。)

【審査員賞】
俳句 「文机に空蝉ことり夕まぐれ」

せきぞう、さんから、瀬奇造賞4位をいただきました。
「静かで涼し気な和の空間を感じさせる俳句」との評、ありがとうございました。
文机という、静謐な雰囲気のアイテムに託した空気を読み取っていただき嬉しいです。

短歌 「誰からも借りられぬまま背表紙の文字はさやけし遠く蝉時雨」

riraさんから、7位以下の6名に選んでいただきました。
「学生の頃通った静かな図書館の記憶がくすぐられて、あの独特の匂いや漂う懐かしさが甦り、今まさに図書館にいるかのような感覚に囚われました」との評、ありがとうございました。
図書館の外界から隔絶された静けさと、本の持つ美しさを表現したかった短歌です。まさに図書館にいるかのようとの評、嬉しいです。

【勝手に賞】(受賞順)

勝手に声が聴こえたで賞【俳句部門】見据茶(みすてぃ)さん
「文机に空蝉ことり夕まぐれ」
小日向文世さんの声で聴こえたとのこと、ありがとうございます。

勝手に声が聴こえたで賞【短歌部門】見据茶(みすてぃ)さん
「パレットに好きなみどりと青と黄と夏を描き切るまだ見ぬ色と」
西田尚美さんの声で聴こえたとのこと、ありがとうございます。

勝手におはようよねちゃん賞(俳句) おはようよねちゃんさん
「祖母の家裸足で駆けた日のひかり」

ありがとうございます。

これははは きらり賞(俳句) これでも母(ははは)さん
「文机に空蝉ことり夕まぐれ」

しっとりと優しい夕まぐれを感じていただき、嬉しいです。

うつスピ賞(俳句) うつスピさん
「祖母の家裸足で駆けた日のひかり」

3位に選んでいただきました。
「ひかり」を軸として時を越えて、過去自分が駆けていた日のひかりとして時代を越えたように感じたとの評、嬉しいです。

勝手に紫円賞 川柳部門 佐竹紫円さん
「宅配に僕のごはんと跳ねる犬」

佐竹さんのお家のわんちゃんも、宅配ごはんを待っているそうです。
ごはんは重いしかさばるし、宅配便利ですよね。ありがとうございます。

勝手にみーくっく賞(短歌) みーくっくさん
「誰からも借りられぬまま背表紙の文字はさやけし遠く蝉時雨」

図書館という言葉を使わずに、図書館の空気感を表現したかったこの歌の意図を、読み取っていただきました。ありがとうございます。

勝手に大橋ちよ賞(俳句) 大橋ちよさん
「塔婆背負い汗ばむ子らのゲゲゲのゲ」

この世とあの世の狭間にいるような、生と死が同居するような不思議な世界観と感じていただきました。嬉しいです。大橋さんのぽんにも使っていただきました。ありがとうございます。

勝手に碧乃そら賞(短歌) 碧乃そらさん
「誰からも借りられぬまま背表紙の文字はさやけし遠く蝉時雨」

炎天の外とは隔絶された図書館のしんとした空気が伝わってきたとの評、意図を読み取っていただきました。ありがとうございます。

勝手にすうふ。賞(俳句) すうふ。さん
「祖母の家裸足で駆けた日のひかり」

小さい頃の無垢で柔らかくて光がとけたような夏を思い出すとの評、ありがとうございます。ひかりに託した気持ちを読み取っていただきました。

勝手にふぅ。賞 川柳部門 ふぅ。さん
「宅配に僕のごはんと跳ねる犬」
川柳投稿者皆さんに、楽しいツッコミを贈ってくださいました。
ありがとうございます。

勝手にのんちゃ賞(短歌) のんちゃさん
「パレットに好きなみどりと青と黄と夏を描き切るまだ見ぬ色と」
これから始まる夏を、好きな色で描こうというわくわくした気持ちが伝わってくるようとの評、嬉しいです。素敵な画像も作っていただきありがとうございました。

しゅんしゅんぽん(小説)
「ひまわりの約束」 大橋ちよさん

大橋さんの小説に、短歌「誰からも借りられぬまま背表紙の文字はさやけし遠く蝉時雨」と、俳句「塔婆背負い汗ばむ子らのゲゲゲのゲ」を、ストーリー構想のヒントとして使っていただきました。
小説の構想のヒントに使っていただくとは、創作が創作を呼ぶ素敵な連鎖だなと思います。ありがとうございました。


皆様、ありがとうございました!

みん俳大会に何度か作品を提出する中で、気づいたことがあります。
それは、自分は時間の軸を超えていくような、過去現在未来を、境目のない一本の軸としてとらえるような描き方が好きだということです。

もともと歴史が好きで、古文書に実際に触れ、読み解いていくことが好きでした。時間を区切らず、過去から未来へとつながる流れの中の、一個の私。それを感じることが好きでした。
短歌や俳句を詠んでいく中で、自然とそういった思いを込めたものを詠んでいました。
自分ではあまりそのことに気づいていなくても、コメントや賞の評でそれを指摘してくださる方がいて、そうだったんだ、と思ったことも何度もありました。
これからも、時間軸を超えて世界をとらえていくという姿勢を忘れずに、作品を作れたらいいなと思います。
ありがとうございました。

















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