脳内喫茶店の話
脳内に喫茶店があり、
私はそこでもう1人の私とよくお茶をする。
…何言ってんだこいつって思った?
えっ、やばい奴やん、
頭にアルミホイル巻いてる系?って不安になった?
一旦落ち着こ。
大丈夫、私は全然キマってない。
何もキメてない。酒も飲んでない。
ただの怠惰で善良な主婦。
ちょっと大根足なだけの。
でもマジで脳内に私がもう1人いる。
現実世界の私をごりらAとするなら
ごりらBが脳みその中にいる。
怖い?怖いよね。
大丈夫、安心して。
私は宇宙と交信し始めるタイプじゃない。
まともだから!(まともではない)
自分自身がいちばんの親友なのだ。
ごりらB相手だと、噂話だって悪口だってFワードだって言い放題だし、えげつない猥談だって出来る。
バカ話も真剣な相談も出来る。
いつだって全肯定してくれるし、
時には叱咤激励もしてくれる。
ごりらBは明日のジョーの丹下段平みたいに、ひたすらセコンドで応援してくれる。
「立て!立つんだ!ごりらAーーッッ!!!」って。
そのうえ彼女は脳内BGMのチョイスに長けた
カリスマDJでもある。
最高のタイミングで最高の選曲をしてくれる。
私の人生を一から十まで全部知っているのだ。
私の一番の理解者は実母でも夫でもない。
ごりらBだ。
いま彼女はダイアモンド☆ユカイの「君はともだち」を選曲した。相変わらずいいチョイス。
人生の絶頂もどん底も
彼女と二人三脚で頑張ってきた。
墓に入るその日まで、
片時も離れることはない大親友だ。
私はよく人の相談にのることがあるんだけど、
その逆はほとんどない。
大体のことは全部ごりらBに相談してしまうので
事足りているのだ。
しかも相談相手は彼女だけじゃない。
まだいる。
脳内の喫茶店に、そこにたくさんいる。
うーん、そうね、
いよいよ私に対して不安になってきた?
大丈夫、落ち着いて、息を吸って。
私は頭にキャベツを乗っけるタイプじゃない。
脳内喫茶店にはいつも5.6人常駐してて
誰かしらくっちゃべってる。
私は何かあるとすぐドアをカランカラ〜ンって開けて、「ちょっと聞いて〜!審議審議〜!」と言いながら席につき、悩みを聞いてもらっている。
そこにはキャラクターやら芸能人やら動物やら
節操ないくらい色んな生き物がいて、
その日の気分によってメンツも変わる。
ディズニー映画のインサイド・ヘッド観たことあるかな?あんな感じ。私の脳内はいつだって騒がしい。
[ウッディ、バズ、スリンキー、ポテトヘッド、ミセスポテトヘッド]が喫茶店にいる日もあれば、[上沼恵美子、マツコデラックス、千鳥ノブ、アンミカ、ローランド]の日もある。
メンツにバランスが取れてる日はバランスの取れた思考になれるし、その逆も然り。
生理前は攻撃性がアップするので
[島田紳助、沢尻エリカ、浜田雅功、エレンイェーガー、デヴィ夫人]あたりのメンツが脳内喫茶店にいて、それはもう気軽に
「なめとんのかワレ」
「は?別に?」
「しばいたったらええねん」
「駆逐してやる」
「復讐あるのみ」
という結論に至ってしまうのでとても危険だ。
逆にすごくすごく落ち込んだ日はいつもの脳内喫茶店には行かず、脳内BARを訪ねる。
そこは中島みゆきが経営していて、吉田拓郎やスピッツ、たまにくるりやハンバートハンバートがくる。
はっぴいえんどや玉置浩二も。
ときどき海外からradioheadもきてる。
彼らはおしゃべりではなくて、私に対して何か言ってきたりしない。ただ歌を弾き語ってくれるので、酒を一杯いただきながらぼーっとそれを聴いて、ひとしきり落ち込んで、回復したら店を後にする。
中島みゆきママの「泣きたい夜に」は絶品。
ハンバートハンバートの「虎」もオススメだし、
吉田拓郎の「どうしてこんなに悲しいんだろう」
は何回注文したか分からない。
「元気です」も名曲なんだよな〜〜〜!
おすすめソングを書き出していったら
また2,000字を越えてしまうので
このへんにしておかなくては。
この話に別にオチはない。
今日はローラが「え、夕食だるいね、一汁三菜作りたくなーい!ピザパーティーしよ♪」と言ったのでホームベーカリーに生地をこねさせ、尾木ママが「色々経験させてやらなきゃダメよウフフ」と言ったので子供にトッピングさせ焼いて食べた。
たぶん死ぬまで脳内喫茶店は営業していると思う。
営業最終日のメンツは誰だろう。
意外とごりらB、1人だけだったりするのかな。
それも悪くないな。
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