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意外に難しい「標準ロシア語会話」 62歳からのロシア語21


あのワクワクするような本が忘れられない

「ロシア語だけの青春」(黒田龍之介著)に刺激されて、ようはくやり始めた「標準ロシア語会話」(東一夫・東多喜子共著、白水社)

 本の情熱に引きずられて、この会話集の暗唱をやり始めたのだ。この会話本は、伝説の学校「ミール・ロシア語研究所」の授業で使われていたものだ。

 とにかく、例文を覚えて、出来る限りいい発音で何度も声に出し、徹底的に暗唱する。

 強く読む部分(ウダレーニエ)を大げさなくらいに強調し、きちんとした発音を何度も繰り返す。

 授業中、ダメ出しされて「もう一度」と、何度も何度も繰り返されられる。
 
 当然、授業前には分からない単語、あやふやな単語やフレーズは全部調べ、格変化などの文法事項も調べて確認しておく。

 そのうえで自宅で音読し、慣れてきたら暗唱し、授業前にはテキストをみないで暗唱できるようにしおかなければ、このロシア語学校では通用しなかったらしい。

 週2回の授業だが、その10倍くらいの時間は自宅などで訓練しないととても追いつきそうもない、と「ロシア語だけの青春」を読んだとき私はそう思った。

 だから、早くこの会話本をやりたくてたまらなかったのだが、他にやり始めていた教科書を終えるまで我慢していた。

会話集をていねいにやると自分の弱点が見える

 始めてみると、予想どおり、けっこう大変。あやふやな単語は結構あるから辞書で調べなければならないし、文法も確認する必要あり、「大学のロシア語Ⅰ」(東京外国語大学出版)を辞書替わりに使っている。

 問題は発音だが、何度も繰り返すとか、何十回も繰り返す程度では、とてもじゃないが私は発音できるようにならない。

 とくに、苦手な単語の組み合わせや発音しにくい文章は、何百回くりかえしても身体にしみ込まないのだ。

 ただ、これを繰り返すと、どこに自分の弱点があるのかがわかる。たとえば、接頭辞по (ぽ)が続く単語を非常に発音しずらい。そういうことが次々と明らかになる。

 逆にいえば、そこを徹底的に訓練すると、聞いたりしゃべったりができるようになるんだろうな。そう思えば、またワクワクとしてくる。

 約5000ともいわれる例文を一応すべて暗唱する予定だから、けっこう大変である。それに、簡単な表現なのだが「へえ・・・こんな表現をするんだ」と驚く例文も結構ある。

 シンプルな会話集なんだけれど、自分ではとてもこんな表現は思いつかないという例文(日本語から発想したのではなくロシア語表現的)もたくさんある。そういうのは、丸暗記するしかない。

 とにかく最後までやりきってみようと思う。(つづく)

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