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会話集の例文暗唱前にやるべきこと 62歳からのロシア語27


会話集の例文暗唱にひと工夫

 英語でも中国語でも何語でも、会話本というものがある。短い会話の例文がたくさん掲載されていて、それを覚えてアウトプットすれば抜群の学習効果がある、とうたわれている。 

 私の場合、しつこく毎日ほんの少しずつ「標準ロシア語会話」(白水社)の例文音読と暗唱を続けている。この場合の「ほんの少し」が文字通りなので、なかなか上達しないのだと思う。

 しかし、簡単でシンプルな例文がずらりと並んでいるを眺めて、一工夫すれば効果があるのでは、という実感はする。

 この会話集を最初にやり始めたときは、音声を聴いてマネして発音、例文暗記・・・と単純に実行していた。

 しかし、少しずつとはいえ毎日実行しているわりには身に付いたという気がしない。なぜだろう。

 実行している量が少なすぎる問題はあるものの、そもそもやり方を間違えているのではないかという疑問が沸き上がってきた。

「文法チェックと格変化チェック」のあとに音読⇒暗唱

 シンプルな短文だから、これを口頭で言えるのようになればバッチリだろう、とタカをくくっていた。

 そのため、音声を聴いて物まねをして発音、イントネーションを獲得し暗唱をしようとしていた。

 何度も何度も繰り返し声にだしていくと、なんとなくできるようになってくる。だが、そのシンプルな例文すら、実は完璧に理解しておらず、音読⇒暗唱して進歩した気分になっていただけだった―――ということに最近気づいてしまった。

 こうして中途半端に暗唱練習をしたあとに、気になる単語や文法や語法のチェックを教科書をひろげてやっていたのである。

 そこで考えた。簡単ですぐできる対策。思いついたのは、作業の順番を逆にすることだ。

1,音声練習⇒ 2,文法・単語その他を確認(これまでのやり方)
  これを次のよように
2,文法・単語その他を確認 ⇒暗記⇒音声練習

  音読・暗唱する前に、気になる単語は調べて辞書の例文をしっかり読み、格変化を確認し、文法を確認。そしてぜんぶ意味が分かったところで、ようやく音読し、何十回か繰り返してテキストをみないで暗唱できるように努めていく。

 それから、前回の記事で書いたように、露文和訳でなく和文露訳。日本語の会話部分をみてロシア語をかくしながら、ロシア語で話す訓練をしていきたいと思う。

 数行前に「何十回か繰り返して」と書いたばかりだが、私の場合は「何百回か繰り返して」というレベルでやらないと、おそらくまた中途半端で終わるから要注意だ。

 それにしても、「標準ロシア語会話」は、面白い教本である。工夫しだいでいろいろな学習効果が得られそうな気がしてきた。


 


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