標準装備

「標準装備」

この言葉を聞くと決まって鬼木さんを思い出す。指導して頂いてた頃、現役の僕ら以上にサッカーに時間を費やしていた。

柔軟性、連動、目的地、イメージ、意識、無意識、認識、方向性、感覚

私たちが普段から何気なく使う単語だが、その意味を理解し、実際に行動に移せている人はいるだろうか。

この言葉が求める質を実現する難しさと、それが出来る事で開かれる世界観や希望を鬼木さんは日々与えてくれた。

改めて思うのは、
「知っているのと出来る」
のとでは大きな違いがあるということ。

ではサッカーから離れた視点に話を持っていくと、私達日本人は何を標準装備しているのか。

個人の話をすると、
私は玄関にある靴を並べるのが好きだ。
これは実家に住んでいた時からそうだし、どこに行っても当たり前にやる事だ。
もちろん小さい頃は散らかしていたけど、親に教わったり人がやってるのを見て自分もそうしたいと思うようになった。
だから大学の寮生活時代も玄関に並んだサンダルや、トレーニングルームに散らかったランニングシューズなどを見つけては出来る限り並べていた。

靴を並べて何が生まれるのか??

特に何も生まれない。笑
でも細かく言うなら心の余裕が生まれる。
1日24時間と決まった時間の中で、自分がその事に「無意識」に「自然」に取り組めている事が好きだからである。

前の記事でもこのNoteを始めたキッカケを書いたが、私は好きだからやる。
ここでも同じで、この感覚が好きだからやる。人に見られてなくてもやるし、自分がそうしたいからする。

自分の中で持っている当たり前の事をしただけで、文化の違う「仲間」が評価してくれ、自分の知らない自分を教えてくれた。

冒頭に述べたサッカーでの標準装備とは少し違う角度ではあるが

「あぁ、これが標準装備か」

と感じた瞬間でもあった。

これは自分が
「知っている」事ではなく
「自然と出来る」事である。
逆に評価してくれた人達は靴を並べるという
「知らなかった事」を「知った」事になる。

彼らが「知っているだけでなく自然に出来る」ようになる日が来れば、いつか私や私達日本人が海外旅行に出かけた時に、現地で綺麗に並んだ靴をふと見かける日が来るかも知れない。

そうした小さな喜びを積み重ねていきたい。

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