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障害者自立支援法は別名「障害者自立阻害法」

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=0000000002834

先天性障害自閉症ついての現状と課題
M崎 D気
2006-11-08 17:11

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写真はイメージ

 関西テレビ・共同テレビ製作の「僕の歩く道」がフジテレビ系で放送されている。自閉症をメインテーマとし、「障害が個性といえる時代になるといい」というメッセージが見て取れると思う。

 自閉症は先天性の障害で日本の場合は新生児の1000人に1人か2人と言われている。脳の中枢神経の機能障害に由来し、行動や興味が限られていてコミュニケーションに問題がある。障害の度合いは個人差がある。言葉の内容が理解できない人やオウム返しのように相手と同じ言葉の繰り返すという症状の人がいる。中には知的障害を伴わないで大学や大学院に進学する人もいる。
 
 2004年7月3日付『毎日新聞』1面に、自閉症児と母親が無理心中をしたという記事が掲載されていた。原因は医療体制の不備だと指摘している。

 「自閉症は乳幼児検診で発見され、早期に適切な療育を受ければ、その後の発達に大きな効果があると言われるが、前途に絶望した事件は続発している。外見は普通に見えるのに意思疎通ができない、親のしつけのせいにされる……。母子保健の貧困や専門医の不足も、乳幼児期の家族を孤立させる一因だ。清水將之・関西国際大学人間学部教授(児童精神科医)は『児童精神医学を教える大学は数えるほど。就職先が少ないうえ、診療には非常に時間もかかる。国全体での専門医の養成、医療体制の整備が急務だ』と訴える」(2004年7月3日付『毎日新聞』から引用)

 自閉症を引きこもりだと思う人がいるのは、「自ら閉じこもる」と漢字で表すからだろうと私は思う。以前、石破茂防衛庁長官(当時)が自衛隊のことをやゆ的に「自閉隊」と発言し、自閉症患者や家族に不快感を与えたことがあった。また、自閉症だと周囲に知られてほしくない人が大勢いる。いつもと違うとパニックを起こし、こだわりが激し点や感情を抑えることができないという問題も抱えている。自閉症に対する理解があるとは言えないので、周囲から「親のしつけが悪い」や「虐待しているのでは」という白い目線で見られる。こういったことが原因で社会的に孤立しているのだ。

 障害者自立支援法は「別名・障害者自立阻害法」と言われるほど自立を阻害されている。この法律によって、障害の程度を判定する「障害程度区分」の認定を受けなくてはならなくなった。判定項目は介護保険と同じ106項目で、身体的なハンディを判断基準として重視している。だから自閉症や精神障害者の判定が低くなる。満足できる支援が受けられない。障害程度区分が高いほど施設への報酬が高くなるため、低い判定の人が増えると施設の収入が減少して利用料金が上がり、施設が利用できなくなる危険性がある。

 障害者福祉施設へ行政から支払われる報酬が、これまでの月額払いから利用した日数で支給する日割りになった。土日に自宅で過ごすと、その分の報酬がグループホームに支払われないことになる。そのため施設では収入が減らないよう日曜日もホームを利用するようにお願いしているということがTBS系の『NEWS23』で10月31日に特集として取り上げられていた。

 自己負担が増加し、負担できない家族は施設の利用をやめ自宅で介護をしている。しかしそれによって、介護者が肉体的・精神的に疲れ無理心中起きている。このような悲劇が日々起きているのだ。

 地方行政の支援の実例を取り上げた報道もあった。鎌倉市立あおぞら園は療育施設がある。利用料金が平均で4.5倍の値上がりだという。所得に応じて0円から7万1700円の18段階から、国の基準で2万8700円になる。保育園に入りたくても断られるなかで選択肢がない。鎌倉市では、値上がり分の助成をすることを決めた。同様に独自に施設の利用負担を軽減する自治体があるということだ。10月31日には東京都日比谷公園で障害者自立支援法見直し1万人集会が開かれた。

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 びっくりするニュースを聞いた。東京・小金井市の小学校で自閉症の男子児童が教師に倉庫に閉じこめられたあと窓から転落して大けがをしたというのだ。そのことをめぐり、児童と両親が市などを相手取り、2000万円あまりの損害賠償を求めて東京地裁八王子支部に提訴したということだ。「なぜ私たちの子供がけがをしなければならなかったのか、責任というものをしっかりと……」と、事故にあった児童の母親は語っているという。児童の両親らは、「教師の知識不足が原因で、学校側の指導方針に誤りがあった」と訴えているということだ。 

 教育者の自閉症に対しての知識が乏しい。最近では、担任の先生がいじめに参加や必修授業の単位不足などの事件が多くある。それにもかかわらず国は教育問題や防衛庁から防衛省に格上げがメインである。確かに教育改革は重要な政策であるが、障害者自立支援法を見直したほうがいいのではないだろうかと思う。

 日本の福祉政策は、「障害者・老人早く死ね」と言っているように見える。年金から所得税を徴収・医療負担額の増加など。これが安倍首相が描く「美しい国」の形なのだろうか。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは14件。

14 yugani 11/10 18:26
 >障害者自立支援法は「別名・障害者自立阻害法」と言われるほど自立を阻害されている。

この法律が改悪されたことを、多くの国民は知らない。自分に身近な事柄でないと関心を持たないのが現状だと思う。確かに障害者自立阻害法であることがテレビ報道されている。当面の対策として各自治体で補助対策が行われているようだが、本質的な改善になっていない。
国の見直し対策が急を要する事案である。安倍政権では期待できないだろうが、国民運動で対応を迫るほかにないだろう。

13 ぶー 11/10 12:17
学生時代、友人と福祉(人がまったくの赤の他人を助ける)のよって立つ基盤は何かについて話したことがあります。お金持ちの晩年をイメージして「どれそろそろ、損得抜きで世の中に役立つことをやってみようか」ではじまる、富のおこぼれをいただくのが福祉だのような結論に対し、それはおかしい、おかしくないとやりあっている間にうやもやになってしまいました。社会に出でだいぶたった今でも自分の中で議論はそれを超えていないように思われます。社会に余裕がなくなってきたからしょうがないで終わりにしてしまい、それがみんなのコンセンサスを得れば民主的に実行されてしまうことになるでしょう。おこぼれ論以外に説得力ある考えはありますか、当時の話では自発的な互助システム、講、宗教集団などの例を挙げそれ以外の福祉の基盤を考えてみましたがどれも現在につながらずうやもやになってしまいました。

12 おたきち 11/09 07:31
M崎 記者

文章の脱字その他細かい点については、他の方々から指摘のとおりだと思いますが、自閉症についての説明や自立支援法の問題点など、全体としてよく書けている記事だと思います。

私の近所の事業所(ヘルパー派遣)でも、支援法のせいで利用者が利用を控えるようになり、収入が減少していると聞きました。結果として、収入の減ったヘルパーがやめていまい、人手不足で、必要な障害者への派遣を断わらざるをえなくなる、というような悪循環も始まっているようです。
「別名・障害者自殺支援法」とも言えるような悪法です。本国会では厚生労働委員会に改正案等も出ているようですが、政府の対応を聞いた限りでは、現時点では改正される見込みはあまりなさそうに思います。
なんとか、はやく廃案にならないものか?と思っています。

11 眼鏡屋 11/09 05:40
記者様
 私に対しての謝罪は不要です。
 私は文章についての指摘は主に編集部に向けて行っています。もちろん構成、校正ともにしっかりしたものを市民記者が一発で書くことができれば理想的ですが、文筆を職業としているわけではなく、また何度も編集部とのやりとりをした結果の掲載であり、その責は編集部にあると考えています。彼らは文章のプロであるべきで、それが職業なのです。
 内容に関して、問題点の指摘については実に正当なものと受け止めている旨のコメントですので、その点はご理解ください。

10 zephel 11/09 01:37
K納M和 様
眼鏡屋 様
yonemura 様
そら 様

未熟な文章構成と日本語になっていなくて申し訳ありません。

誠に申し訳ありませんでした。

9 椎名 11/09 01:15
どちらかと言うと「美しい国」の人じゃなくて「痛みを伴う改革」の人のせいのような気もしますが、
福祉政策に問題があるのは間違いないと思いました。

(感情マークは記事に対して)

7 ヨッシー 11/08 21:11
下の写真から下は余計、主題と関係ない。それより上は同意。

6 K納M和 11/08 21:07
>「僕の歩く道」

については、私は最近のしか見ていませんが、意味不明です。
何が面白いのでしょうか。自転車に乗るのは「ドラマにする必要がある」「個性」ですか?
と言いたくなります。

また、自閉症だけに限らないのかもしれませんが。
少なくとも自閉症に関する限り、「原因」が分かっていないことも
「差別」を助長している気がします。

なぜあんなにいきなり「騒ぎ」出すのかを説明できないから、
日本の社会生活コストへのリカバリがしづらいことが背景にあるのでは。

「騒ぎ」出す理由は、、、なんと言えばいいのかな。
「言葉」にならない代わりなんだけど。。。

>脳の中枢神経

って実際のところ、そもそも脳の機能でさえ分かってないわけですから。
モジュール構造になっている「よう」だというのは、分かってるわけですが。。。

>日本の福祉政策は、「障害者・老人早く死ね」と言っているように見える

確かにそう見えます。ただ、国は別にやりたいと思ってるわけでは
ないでしょうがね。原因は「グローバリズム」で、かつ
国家の借金ですから。

5 眼鏡屋 11/08 20:47
×障害者自立支援法は「別名・障害者自立阻害法」と言われるほど自立を阻害されている。
○障害者自立支援法は「別名・障害者自立阻害法」と言われるほど自立を阻害している。
 日本語になっていません。
×肉体的・精神的に疲れ無理心中起きている。
○肉体的・精神的に疲れ無理心中が起きている。
「が」抜け。

 主題が二つ交錯していて分かりづらいです。報酬・保険・補助金の問題、自閉症への社会的認識の低さを訴えるのは重要だと思いますので、その点は同意します。

4 yonemura 11/08 20:45
>これが安倍首相が描く「美しい国」の形なのだろうか。
内容はよくわからないが、この一文は余計。

3 そら 11/08 19:09
軽度の障害者は施設ではなく、社会で支えるべきだろうな~。社会で活動できるよう、少しづつ努力していくしかあるまい。早急な対策ほど哀れなものはない。
施設施設って書き込みには違和感あり。

防衛省の問題は関係ない。

2 風の音 11/08 17:26
財政的な問題はあるにせよ、
政権や、関連省庁の中枢に居る人間達の発想に、福祉という理念、本質的には基本的人権の理念が欠如している点は否定し難いと思います。
民間が、目先の金を追う以外に選択死がなくなるような社会環境作りを積極的に進める一方で、福祉も民間に押し付ける。これを合理化だと言って正当化する一部知識人(大学教員等)も、社内人としての良識を欠いていると言って差し支えないでしょう。

競争促進は、必ずしも悪いことではありません。ただ、日本の法体系に基本的人権という概念がある以上、行政が民間の競争を促進するなら、競争に参加できない人達の生活は、今まで以上に税金で保障しなければなりません。行政の言うセーフティーネットや再チャレンジの対象になるのはあくまで、身体的にも精神的にも、ハンデを持っていない人だけなのですから。

だからこそ国民は、税の徴収法と使い道に、これまでになく厳しい目を向ける必要があるのだと思います。

1 えっちゃん 11/08 17:19
同感


1記事1テーマに。以上。


購入した記事に更新があれば通知が来るのね。この機能は知らなかった。ということで再度貼っておきます。

書いたのはわたしではなくArtanejp氏だという責任のなすりつけです。続きの記事のほうを購入していなかったのでポチッとしておきました。

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そういえば、記事(ツイート)を引用(リツイート)したりいいえ(賛同を示す)したりすると同罪とみなして訴えるなんて主張されている方もいたりします。記事を購入するなんてもってのほかですわねw

彼らの主張にそえば、面白い(だろう)と思って購入したマンガや雑誌がいかがわしいものだった場合、購入した人物もいかがわしいとなってしまいます。Artanejp氏の記事でとりあげられたよりも以前の『悪書追放運動』をどうしても思い返さずにはいられません。最初はマンガとか低俗な娯楽雑誌だったと聞いていますが、わたしが知っている頃だと主にビニ本だったと記憶しています。学校の裏山で風雨にさらされてカピカピになってるやーつですね。

ということはですよ、オルコットの『若草物語』を購入して何度も読み返したわたしはジョゼフィンと同じだと主張しても問題ないわけですね。念願のTS能力を手に入れましたw 昨今のLGBTQ+運動にも反しないので安心。

2万冊とか5万冊とかマンガを購読してる人はものすごい多重人格者になってしまいますねw