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私が【新訳五臓六腑解説】に込めた思い…「玄奘三蔵法師」「薬師寺」「不東」

私が、私なりの解釈を含めて、東洋医学が考える内臓のシステム「五臓六腑」を説明する、【新訳五臓六腑解説】

私がなぜ「新訳」とつけたのか?【新訳五臓六腑解説】にかける私の思いについて書かせていただきたいんです。

最初に思い浮かんだ「超訳」

シリーズに題名をつけるにあたり、一番最初に思い浮かんだのが「超訳」だったんです。

最近、書店などでニーチェのことばや、ブッダのことばなどの本に「超訳」とついていたので、私も真似てみようと、超訳の意味を調べたところ、「意訳をより洗練したもの」と出てきました…

今度は「意訳」を調べると「原文の意味に捉われることなく意味を汲み取りながら翻訳すること」だそう。

…どっちも違うなぁと思い、次に思い浮かんだのが「新訳」だったんです。

「新訳」と「玄奘三蔵」

「新訳」の意味を調べてみたのですが、その時目にしたのが「玄奘三蔵以後の仏教経典の翻訳」と出てきたんです。

…私、実は玄奘三蔵に思い入れがかなり強くあるんです。

玄奘三蔵は、「西遊記」に出てくる三蔵法師としてよく知られている人物で、中国から、天竺と呼ばれる西方のインドへ渡り、サンスクリット語で書かれた仏教経典を持ち帰り、漢訳することに生涯を捧げた人物です。

私は、鍼灸学校を卒業してすぐ、実家のある埼玉県の秩父市から、奈良県へ鍼灸修行に三年間行って来ました。

「薬師寺」、「不東」

奈良へ降り立った時、父とふたりで薬師寺に行ったんです。

すると、薬師寺には玄奘三蔵の頭頂骨を祀ってある廟があったんです。

廟には「不東」の二文字が書いてあって、この二文字を見たとき、私はそのことばに釘付けになってしまったんです…

「不東」の二文字の由来は、玄奘三蔵がインドへ渡る際、道のりがあまりに辛く、引き返そうと思ったそうなのです…

でも、自分の夢であるインドへ渡るまでは、決して東(中国)へは戻らないとこころに決めたと説明があったんです。

私は「不東」の二文字を見たとき、古から伝わる鍼灸の技術をしっかりと自分のものにするまでは、決して関東へは戻らないと強い決意を持って、魂に刻んだんです。

「玄奘三蔵」の行った経典の「漢訳」

玄奘三蔵は、きっとサンスクリット語の仏典をしっかりと読み込み、自分のものにしてから漢訳にとりかかったのでしょう。

サンスクリット語の微妙なニュアンスを汲み取って、漢字にあてはめたら、どの漢字が一番適切なのかを考えながら、経典を訳していったはず。

みなさんが目にしたことのある「般若心経」も、玄奘三蔵が訳したものかもしれません。

玄奘三蔵が訳した経典が元になって、日本語の解釈もできたわけで、サンスクリット語を漢訳することによって、より多くの人が経典を学びやすい環境を整えてくれたのです。

遠い異国のことばで書かれた文章を、自国のことばで読めるようにした玄奘三蔵…

「新訳」ということばに、私は玄奘三蔵のような、多くの人が東洋医学を学ぶために役立てて欲しいという思いを込めました。

私が「新訳五臓六腑解説」に込めた思い

私の行っている五臓六腑解説は、異国で生まれたものを、自国のことばで読みやすくしたというよりも、働きや、性質をイメージすることによって自分の内側の世界に東洋医学を取り込み、ご自身のイメージを膨らませていただきたいんです。

同時に、私がイメージした五臓六腑の解釈が、新しいスタンダードになって欲しいという野望を込めました!笑

私は、五臓六腑の知識があることよりも、ちゃんと自分の頭の中で働きをイメージして、生きた東洋医学を美南さんに構築してもらいたいと思っているんです。

知識は、生きてこないと役に立たないので…

知っているよりも、ご自身でご自身の臓器をイメージしてもらいたい。

そもそも、私は、日々の仕事の中で、できるだけ五臓六腑の説明をしないで、あえて東洋医学用語を使わないようにしてきました。

「手垢」がついたことば…

「腎臓」とひと言で言っても、「腎臓」ということばにたくさんの手垢がついていて、「腎臓っておしっこを作る臓器でしょ?」など、頭の中でイメージされたものが、そのまま東洋医学を学ぶ際にもネックになっていることが多い気がします。

…でもですね、みなさんが知っている西洋医学的な「腎臓」と、東洋医学の考える「腎」は、大きくイメージが違うんです!

手垢がついているからこそ学びにくい、頭に入りにくいという側面があるし、東洋医学用語を学びながら本を読んでも、「肝鬱気滞」など、難解な四字熟語が満載で、読んでいても、頭の中にイメージとして入ってきにくいのではないかと思うのです…

東洋医学はイメージさえできれば難しくない!

東洋医学って、難しく考えなかったら、実は簡単なのだと私は伝えたい!イメージさえできればすごく面白いんだよって、多くの人に知ってもらいたい!

今回、私があえてて避けてきた五臓六腑の解説を続けていくと、思いがけず、たくさんの方に拡散してもらったり、隠れた需要があることに、私自身が気づかせてもらいました。

読んでいただき、本当にありがとうございます。

書いた甲斐がありました。

…でもですね。私の野望は、私のイメージする五臓六腑が、世の中のスタンダードになることなんです 笑

できるだけ多くの人に読んでもらいたです。

そして、みなさんに、ご自身のからだに対する理解を深めていってもらいたい!

五臓六腑の特性をイメージして、生きた東洋医学を感じていただきたいです。

ご自身のからだについて学ぶと、きっと、ご自身のからだにもっと優しくできると思うんです。

人は漠然としたものに「不安」を抱くもの

五臓六腑を一つずつ紐解いていくと、ご自身の不調の原因が腑に落ち、理解するだけでも癒えてくるものがあるはずなんです。

わからないからこそ、不安になるんです。

人間って、長い時間をかけて知識を深め、その知識を連綿と受け継いできました。

人生をかけて先人たちが、私たちの不安を取り除くために残してくれた知識を、私はひろく世の中に伝えたい。

がんばっているところほど「不調」になりやすい

からだって、がんばったところほど、他が休んでいる時に、フォローをしてくれて働き続けているところほど不調になりやすいんです。

だからこそ、「腎が悪い」「肺が悪い」って言わないでください。

がんばっている臓器がいじけてしまいますよ。

私の【新訳五臓六腑解説】を読んで、ご自身の症状について思い当たる箇所があった方、ご自身のからだを「悪い」と言わないでください。

「悪い」と言う前に、ちゃんと感謝してあげてください。何かをするのではなく、休ませてあげることも大切です。

私の書いた文章が、必要な人の元に届きますように…

そんな願いを込めて、【新訳五臓六腑解説】を書いています。

ちゃんと終わりまで書きますよ。

楽しみに待っていてください!

いつも応援、ありがとうございます。

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