レモネードスタンドという活動を通じて

人を数える時、１名２名と数えるのは、肉体が無くなってもその人の「名」が残るから…

先日、とある動画でとある人が言っていた言葉です。

今日９月３０日は、
「ひなのちゃん」というアイドルみたいなとっても可愛い女の子の２２回目の誕生日。
でも彼女はもうこの世にはいません。
でも、ひなのちゃんの名前を呼んでこうして「お誕生日おめでとう！」と言えるってことは、先日偶然に観た動画で言ってたことは本当なんだなって、しみじみと感じた今日。

亡くなって５回目の誕生日を迎えたひなのちゃん。
ご両親である石井さんご夫婦は現在、小児がん支援や子どもホスピス設立を目的としたレモネードスタンド活動をされています。
今日は、以前に石井さんご夫婦の活動をインタビューさせていただき書かせていただいた記事を承諾を得てこちらにご紹介します。

【全国にまだ２ヶ所しかない子どもホスピスを広島で設立したい！】

発覚と同時に余命を宣告される「脳幹部グリオーマ」という、小児がんの中でも、最も治療が難しい小児がんで最愛の娘さんを亡くされた石井さんご夫婦に活動のきっかけなどをインビューさせていただきました。

「最初は、目の視えづらさがあり『乱視じゃない？』みたいな感じで眼科に行ったところからだった。」
と、石井さんはゆっくりと噛み締めるように、娘さんの病気が分かった当初のことをお話ししてくださいました。

「眼科の先生がこれは目じゃない、と。
すぐに紹介状書いていただき、脳神経外科に行ってMRIとったら、もう脳のど真ん中、脳幹に何か影があって。」
その後、病気が判明し、DIPGという脳幹部グリオーマだと言われたそうで、そう言われた瞬間に実際に余命を言われたそうです。
現代の医学では助からない、、、と。

「みんな自分のことって割と耐えられると思うんですよ。自分に何か起こった時っていうのは。
でも多分、子どものことって本当に膝から崩れ落ちると言いますか。その時は彼女（奥さん）の方が強かったと思うんですけど。僕の方がダメで。
そこからは、もう治せないのなら余命というか余後をどういう風にQOLを上げていくかっていうところに僕らも尽力した。」

石井さんは、余命を告げられた瞬間の気持ちを丁寧に語ってくれました。そして、病状が悪化していく様子を続けてこうお話ししてくださいました。

「本当に残酷な病気で、いろんな体の機能がどんどんどんどん失われていくんです。手が右側のこっち側が動かない。ステロイドでものすごい顔も浮腫んでる、、、まぁやっぱり年頃の子なんで気にするんですよね。で、しまいには目もだんだん見えなくなって。で、最終的には耳は聞こえなくなる、目も開かない喋れない。もう寝たっきりになるっていうのが最後なんですよ。これはもうね、彼女が一番辛かったと思うんです。」

「それでも、病気の本人ってやっぱり家族を心配するんで、何言っても「大丈夫、大丈夫」って全然泣き言を言わない。やっぱり子どもって強いなって思ったし、なんか教えられたことは多かったですよね、彼女に。」

そんな中、娘さんから一度だけ「帰りたい」と泣いて電話がかかってきたそうで、その時のことを
石井さんはこう語ってくださいました。
「１７歳の子が泣くんですよ。「帰りたい」って。
　もっとちっちゃい子で付き添いもなくて頑張ってる子もおるんですけど、やっぱりたぶんみんな家に帰りたいんですよ。」

石井さんご夫婦の、子どもホスピス設立に向けての活動はこの経験が源となっているそうです。

子どもホスピスとは？
日本語でいうと緩和ケアのことで、余命を痛みなく安らかに過ごすための場所です。「家と病院の間のような、子どもだけじゃなく家族全員がそこに行って、世の中に出れるための元気をつけてもらう、残った人生をそこで楽しく過ごしてもらえるような施設を広島に建てることが最終目標」
そう最後に力強く語ってくださった石井さんでした。

↑↑↑  記事はここまで

恥ずかしながら、同じ娘を持つ親として
石井さんご夫婦のような親御さんたちが世の中にたくさんいらっしゃるということを、今までどこか他人事だと思ってた自分がいたことをこのインタンビューを通じて気付かされたのでした。

今、この瞬間も「家に帰りたい」と病室で痛みに耐えている子どもたちがたくさんいること。
そして、できるならこの身と変わってやりたいのに変わってあげられない苦しみと闘っている親御さんがたくさんいること。

皆さんのお近くで、もし、レモネードスタンド活動を見かけた時には
ぜひこのことを少しでも思い出していただけたら…
そんな想いで久々にブログを更新してみました。

最後に
ひなのちゃん、お誕生日おめでとう！
そして、石井さんご夫婦に出会わせてくれてありがとう！

石井さんご夫婦のレモネードスタンド活動についてはこちら↓

https://www.instagram.com/shijingjiannan?igsh=eXQ3cDF5ZWx5Z2Nt