VTuberの縦型配信/横型配信について、本気で考えてみた。
こんにちは!間もなく5周年を迎えるVTuberの拝師ねるです!
さて、ライブ配信は今後、縦型で配信するか、横型で配信するか、自分のスタイルによってどちらを主とするか、そろそろ本気で考えて決める必要がでてきていると僕は思っています。
今日はその考察を行ない、僕の戦略を公開します!
VTuberに縦型配信が流行った背景
YouTubeのライブ配信において、VTuberがこぞって縦型配信を始めた時期がありました。
これについては「ショートフィードにのせることができたから」=「数字が伸びるから」という安直な理由でした。
配信者側は、同時接続者数や再生回数を伸ばすことができるのであれば、喜んで飛びつくものですが、視聴者目線で見ると縦型配信って、あまり評判は良くなかったと感じています。
YouTubeショートが3分までになった!
そんな中、先月(2024年10月)YouTubeショートの時間が引き上げられました。今までは「縦型」かつ「1分以内」のものが「ショート動画」として扱われてきましたが、現在では「1分以内」→「3分以内」となったのです。
ちなみに、短尺動画で圧倒的な地位を確立したTikTokは、現在では「10分まで」の動画を上げることができます。
この背景としては、YouTubeはTikTokに対抗するためにショート動画を作り、TikTokはYouTubeに対抗するために動画の時間をどんどん引き上げていった、という、それぞれの領分を食い合ってきた結果ですね。
で、話を戻して、YouTubeのショート動画が3分になったと。
僕はこの時間、どんどん増えていくと思っています。元々YouTubeショートもTikTokも15秒から始まって現在に至っているので、もうすでにかなり増えてはいるんですが、もっと増えていくと思っています。それがショート動画という括りのままかは分かりませんが。
縦型と横型の棲み分け
今まで、縦型と横型って、YouTubeでは「短尺(ショート)or長尺(ロング)」という分かれ方でした。それが今後ショート動画の時間引き上げによって、時間に関わらず「縦型or横型」という選択肢になっていく、と予想します。
そうすると、僕たちVTuberはどうしていく必要があるのか。
自分のスタイルを確立する必要があります。現状では多くのVTuberが、ライブ配信を主体としています。ただ、ライブ配信には拡散力がなく、それを補うような形でショート動画を使っている方が多いと思っています。
ショート動画で拡散、集客を行い、メインコンテンツ(ライブ配信や長尺動画)に誘導しファンを増やしていく、という流れですね。この流れは動画投稿を主体とするYouTuberも行ってきた一般的な戦略です。
ただし、最近では「ショート動画でも稼げる」ようになったため、ショート動画をメインコンテンツとする活動者も多く見られるようになりました。
ライブ配信って基本的に長い時間行われます。以前は1枠30分とか1時間みたいな認識もあったりしましたが、今はできるだけ長く、できるだけ回数も多く、そうしないと数字を伸ばすことは難しいんです。これは動画もそういう流れになっています。昔は10分以下の動画が主流だった時代もありましたが、今では1時間、2時間と長いものの方がむしろ好まれます。
視聴者の二極化
つまり、視聴者の二極化が進んでいるんです。
・短時間でまとめられたわかりやすい動画(短尺勢)
・長時間の深くて濃い内容の動画やライブ配信(長尺勢)
これって、YouTuberやVTuberの増加っていうのも原因だと思っています。時間は限られているので、
・短尺で多くの推しを応援する(短尺勢)
・長尺で限られた推しだけを深く応援する(長尺勢)
という人たちがいるということですね。
もちろん短尺勢が長尺を見るパターンも、長尺勢が短尺を見るパターンもあると思いますが、この分かれ方であるならば、短尺勢がショートで見つけたVTuberの長尺を見るパターンって圧倒的に少ないんじゃないかと考えます。であるならば、その中でそこからさらに自分の配信を見てくれるなんて、ほぼ無いに等しい、と思うわけです。
VTuberの縦型配信が不評だったというのも、ここに原因があると思っています。ショートフィードにのせるということは、ターゲットが短尺勢になってしまうんですね。でも短尺勢は長ったらしいライブ配信なんか求めていない。そして本来ターゲットにすべき長尺勢は慣れない縦型を見せられて「見にくいぜこんちきしょう」となったわけですね。
縦型配信の可能性
で、そこに今後縦型の時間が伸びるという予想を加味して考えると、
・縦型→短尺勢
・横型→長尺勢
という、完全に棲み分けがなされていたものが、
・縦型→長尺勢
が増え、今までの棲み分けがなくなります。これは既存の長尺勢は慣れるだけで浸透しますし、短尺勢にも縦型から横型への移動に比べるとそこまで難しくなく浸透する可能性があります。
つまり、縦型の方が、より多くのターゲットを狙えるようになる、というのが僕の結論です。長々と書いてきましたが、僕は今後YouTubeは縦型が主流になっていく……とまでは行かなくても、縦型長尺動画や縦型配信というのがひとつのジャンルとして確立されると考えます。
今後の戦略
ライブ配信専門のアプリなんかが縦型が多いというところからも、僕はVTuberの配信ってホントは縦型の方が合っていると思っているんですね。
ただし、ゲーム実況とか、登場人物が複数いるコラボ配信やテレビ番組的コンテンツは横型の方が適しているので、そこは変わらないと思います。
VTuberの雑談とか歌枠とか、もともと横型のメリットがあまり無かったもの、これがこれからの縦型の流れに乗って、より多くのターゲットを狙えるようになるということです。
分かりやすい例だと、スマホゲームと一緒なんじゃないかなと思います。
サクッとやるゲームは縦型の方がいいですよね。がっつりやるゲームは横型の方がいいんじゃないかな?まぁあとはジャンルにもよるよね。それとまったく同じ。
でも「縦型だけどがっつりゲー」って確実に需要あるよね。それならば、配信においてはまだその席は空いてるから、獲りに行こうぜ!あるいはその準備をしようぜ!ってお話でした。
僕が最近、ショート動画に力をいれていたり、縦型配信をやっとやり始めたのは、そういう理由からなのでした。
YouTubeはレッドオーシャンだとか、VTuberなんて今更なっても稼げないとか、言われることもある時代ですが、その中でもいろんなチャンスは生まれてるんですね。縦型の時間が伸びて行くという流れは大きなチャンスです!
ただまぁ、この戦略は外したときが痛すぎるので、縦型の浸透具合を見ながら、しっかりと縦型コンテンツも用意しておくのがいいのかもしれません。
Xでアンケートをとってみましたが、やはりVTuberの視聴者目線では横型がまだまだ一般的です。今後どう変化していくのか楽しみです。