日本人に生まれたら、俳句をお詠み(後編)
【俳句はひねるな。からだをひねれ】
さて、型はわかった(とします)。
では、内容はどうあるべきなのか。
私が、「これが俳句だ」と紹介するときにイの一番に持ってくるのはこの俳句です。
捨てられた人形が見せたからくり
芭蕉でも蕪村でも一茶でも子規でも虚子でもない、二十六歳で早逝したお坊さん、住宅顕信の俳句です。季語もなく、五七五も守っていません。こういう俳句を自由律と呼びますが、この俳句には俳人たるものの見るべきもの、詠むべきものが詰まっているようにおもえます。
もうひとつ、紹介