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2018年3月20日 00:29
「みなさん、聞いてください。」私はまっすぐ正面、窓に反射した自分自身を見つめながら声をあげる。「ただ、聞いていただくだけで結構です。ご通勤、ご通学でお疲れのところ大変ご迷惑おかけしますが、どうか私の話を聞いてください。」背筋を伸ばし、頭を上げ、つり革を掴む腕もだらしなく垂れ下がらぬよう肘をしっかりと曲げて、私の姿がしゃっきりと真っすぐ立っていることを確認しながら、決して大声ではなく、し
2018年3月4日 00:04
「じゃあ明日はそんなに早起きしなくて大丈夫だね。」私は彼女を真っ直ぐ見つめ、語り始める。「じゃ俺の車で迎えに行くよ。その方が早いし。途中で鈴木部長も乗っけてくけどいいよね。本当はもう少し人数乗せた方が高速代安なって助かるんだけどさ、俺の車そんなに大きくないから4人が限界かな。大泉インターが一番近かったよね?」突然、ひとりで喋りだした私。まずいきなりひとり言を始めたことに驚き、周囲は私の