大喜る人たちトーナメント予選 一人反省会

9/13(水)の「大喜る人たちトーナメント」予選に出場してきた。
この文章は、そのときにうまくいかなかった点を自分で反省するために書いている。大会レポではないし、これから予選に参加する方の参考にもならないと思うので要注意。
ルールなどはこちらを参照。

一回戦

Eブロックと遅めの出番になる。
1題目は「こんなサンドイッチは食べない方がマシだ」みたいなお題。
シンプルなので何でも好きなことを言えそうだが、逆にサンドイッチをどういじっても面白くなる気がせず、思考がストップしてしまう。
結局、加点形式なのにこのお題で2答しかできないまま5分が経過。「終わったな」と思う。

同じブロックだったノビッタさんは、このお題で「この後ステーキを食べる」「目の前にもっとおいしそうなサンドイッチがある」のような、サンドイッチにはあまり触れず、かといって審査員にも伝わるような面白い視点を見つけてちゃんとウケていた。(自分の1答目はその方針を真似した結果のややウケだった)
今思うとこの回答はちゃんと「こんなサンドイッチは嫌だ」だと成立しない回答になっていてすごい。

2題目は「大きな音を出しまくる旅館でありそうなこと」みたいなお題。
確か「こちらアンプの間でございます」で54点、「こちらお料理の一品目、地元名産ののど飴でございます」で24点取れた。ちゃんとゆっくり読み上げたのが良かった。

合計80点くらいだし多分落ちたな、と思って集計を待っていたら、ラッキーなことにギリギリ12位に滑り込んで二回戦進出。実際には93点くらい取れていたらしい。

二回戦

Bブロック。
1題目は「テスト1点につき1万円もらえる世界」みたいなお題。
あまり覚えていないけど16点や24点を何度か出した気がする。
最後は「100点くれたら、僕が先生に20点あげる」とか答えて、それが一番ウケた。
生徒が先生に「これ採点ミスですよね」と言ってるシチュエーションを、あまり面白い回答にできないなと思っているうちに、直泰さんがうまく使ってバカウケしており、悔しかった記憶がある。
「~世界」お題は、変にひねらなくても、その世界の解像度が高いと意外とみんな欲しい回答になって笑いに繋がるような気がする。

2題目は「おいしいものを食べるなど、すごく楽しく時間を過ごしたとき『優勝』と言う人は、こんな時のことを『敗北』と言う」みたいなお題。
すぐに「敗北」っぽいあるあるを言えば良いのだなと考えるが、何しろプレッシャーのある中なのであまり良いものが思い浮かばない。とりあえず「どこからでも開けられますがうまく開かなかった」などと回答はするものの、点数はあまりついて来ず、焦ってよく考えないとわからないタイプの回答を手癖でしてしまう…という悪い流れに。

この時も同じブロックだったノビッタさんは、最後の「北海道で買ったお土産が羽田にも売っていた」をはじめ、ちょうどかゆいところに手が届くあるあるを出してめちゃくちゃウケていたと思う。

結果だけでいうと総合得点177点、同率7位でやや盛り返した。
ただ自分としては、うまく対応できなかった1題目や4題目でも、ちゃんと他の2題と同じくらいウケていれば、この倍近い点数を取れていたのでは?という後悔が残った。
もし実際にそれくらい取れていれば、ちゃんとトップ3に入って準決勝に進めていたのだ。(ノビッタさんはそんな感じで2位に入っている。本当におめでとうございます)

要素の少ないお題のときの考え方

今回、自分が対応できなかったお題はいずれも要素の少ないものだった。
ちょうど最近別の大喜利会でも「こんなカレーは嫌だ」という超シンプルお題で2答しかできなかったりして落ち込んだので、こういうタイプのお題についてちゃんと考えておきたい。

さて、改めてめちゃくちゃ基本的なことから考えると、「こんなサンドイッチは食べない方がマシだ」というお題では、まずサンドイッチ要素のどこをいじるかが重要になる。
これがありきたりすぎると観客の想像の範囲内になってしまう。例えば具材のベーコンとかレタスとかをいじってもなかなか面白いものは出せなそうに感じる。
なので、
・サンドイッチの細かいところをいじる(例えばサブウェイの注文方法とか)
・少し視点を変えてみる(サンドイッチ自体じゃなく、ファミレスでクラブハウスサンドを頼むときのことを考えてみるとか)
みたいな工夫を凝らす必要がある。
そして、こういう「近すぎないあるある要素」を考えたうえで、さらにそれを使った面白いボケを考えなくてはならない。
ここでボケを付け足さないと、単にあるあるを言うだけになってしまう。

要素が二つあるお題とか、ボケの方向性が示されているお題だと、別の要素との組み合わせが発生するので自然にボケが発生しやすい(例えば「デカすぎる家電量販店」だったら、家電量販店の要素をデカくする方向で自然と考えられる)が、要素の少ないお題だと、特にここでちゃんとボケることを怠ってしまいやすいと思う。
例えば「サブウェイの注文マジでめんどくさすぎるから食べない方がマシ」とか自分は言ってしまいがちだけど、これだと別に面白いことは言えてなくて、もったいない。

自分の場合、大会の1題目のように緊張していてエンジンがかかっていない状態だと、そもそも落ち着いて要素を考えることができなくなってしまう。今回のトーナメントでも、上の例でいうと具材のことを考えるレベルで思考が止まってしまっていた。そういう時に、まずは落ち着いていろんな角度で要素を掘り下げていく必要がある。

加えて、繰り返しになるが、その要素を使ってちゃんとボケることを忘れてはいけない。焦っている状況だと、これを飛ばして微妙な空気になることがよくある。
まとめると、
・まずは焦らず、いろんな角度で要素を考える
・そのうえで面白いボケを挟む
この2段階を徹底していけば、ある程度の確率でウケることはできるはずなので、緊張している時こそこの基本を忘れないようにしたい。

ところで、スベったうちもう一つの「『優勝』と『敗北』」のお題は、そもそも要素にあたるものがないお題だと考えられる。例えば「忍者」ならば苦無のように、登場させるべきアイテムが定まっていない。
こういうお題の場合は自分が持っている素のアイデアで勝負するしかない。非常にフリースタイル度の高いお題で、ほぼ生のユーモアで戦うことになる。
こういうとき、自分は普段からネタを考えている芸人さんと違って、アイデアのストックで戦うことはできない。
だから当然焦るのだが、そういう時こそ落ち着いて「どういうネタを出せばいいか」を厳選するのが良いのかもしれない。
今後も大会でこういうお題に当たることはあるはずなので、そのときは今回の失敗を踏まえてなるべく冷静にアイデアを練っていきたい。

うまくいったケース

逆に最近、自分が一要素お題でウケた時のことを思い出したので、何か参考にできないか考えてみたい。
ぽるすさん主催の「第0回 大喜利バトルグラウンド」加点ラウンド。
お題は「こんなスポーツ実況は嫌だ」。
思い出せる範囲だと、「『さあまずはパスをつないでいく、僕はシュートが見たいのに』」「選手全員の離婚歴を把握している」「卓球なのに、ずっと土の話をしている」などと答えて、いずれもほぼ満票だったはずだ。
一つ一つ見ていこう。

「『さあまずはパスをつないでいく、僕はシュートが見たいのに』」
まずセリフ回答を考えるのは有効そうだ。定番セリフというあるある要素を自然と織り込めるし、そこにボケも乗せやすい。ちゃんと上記の2段階を踏むことができる。この回答も、実況の人の勝手なキャラを後半で出すことで、ウケるポイントが作れていると思う。

「選手全員の離婚歴を把握している」
自分は正直あまりスポーツを見ないので、実況の要素を考えるのは大変だったのだが、その中で最近の実況は選手のいろんな豆知識を出したりするな…というのを思いつけたのが大きい。そこにちゃんと離婚歴というワードも入れて、嫌なシチュエーションを作れている。馴染みのないお題でもちゃんと考えれば意外と要素は掘り出せる。

「卓球なのに、ずっと土の話をしている」
これは確か最後にあと1答しか考える時間がなくなったとき、とりあえずまだ出ていない要素として卓球を思いついたので、ボードに「卓球なのにずっと の話をしている」とだけ書いて、その後、カウントダウン中に卓球に絶対ない要素を考えてギリギリで「土」と書き加えたのだったはずだ。
ギリギリまで諦めずにしっかり考えることで、ちゃんと2段階踏んだ答えにたどり着けたというのは、経験として良かったと思う。

以上!
次の大会ではもっと勝ちたい!

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