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被写界深度で写真に彩りを。【Yongnuo 35mm f1.4 レビュー】

そもそもYongnuoって知ってますか

謎の中華系新興メーカーYongnuo。TTLのついてるストロボが1万円以内で買えたりして、気づけばレンズを売るようになっていた謎企業である。ここのレンズはとにかく安くて、なんとフルサイズで使えるAFの50mm f1.8が6000円で買える。意味が分からない。

なんというかその時点でバグな気がしているし、Canonの全く同じような形したレンズすら凌駕するなんてー、と驚いていたのがつい3年くらい前だったはずなんだけど……気づけば、Yongnuoはフルサイズで使える35mm f2を出していた。しかも1万円で。

これまたよく似たレンズがあるのだけど、こっちに関してはこの価格でなんてどこのメーカーもこのスペックで買えないから、私も1本買ってしまった。しかもえらく気に入っている。馬鹿みたいに開放がにじみ、AFはとろく、フレアに弱い。つまり、AF出来るオールドレンズみたいな描写を、絞り優先でガンガン使える。

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全体がふわーっとにじむ。ファインダーもしろっぽくなる。楽しいっちゃ楽しい。

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逆に暗めのトーンから光を見せるのはうまいと思う。髪の質感はちょっとどきっとさせてくれる。

ですが、35mm f1.4はマイナーなんです

この2本は実はそれなりにユーザーがいて、youtubeでレビューもされているので、この辺でパス。まぁ外れやすいけど外れても面白いレンズだし、実際に35mm f2は個人的にはかなりお勧めだけど、まぁ置いておきます。

そう、Yongnuoには35mm f1.4があるんですよ。f2は1万円だったけど、f1.4は4.5万円。おまけに日本語レビューもほぼないので、全然売れている気配がない。そりゃそうだよね。中華のレンズメーカーに5万円近くも払う物好き、そんなに多くないですよね。しかしこのレンズ、価格から考えると、なっかなか、悪くはないです。だって、シグマの同型レンズは約2倍のお値段ですしね。それを紹介したくて書いてみてます。

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f1.8だったかしら。びみょーーーな背景ボケがわかるでしょうか。このほんの少しのボケ量の増加を好ましく感じれる人には、1.4って素敵なんです。

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これは日中のf1.4。そう、このびみょーーーな立体感。ハイライトにじんでるけど。このびみょーーーなボケ、f2ではできないんですよ。1段階もf値が違うから。

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わかりやすい方がいい?じゃあテーブルフォトいきましょうか。f1.8ですが、このボケ量を座りながら出せるありがたさは、よくわかっていただける気がしています。あとね、割とおいしそうに写ります。シャドウ側は結構強いです。

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ハイライトは……やっぱちょっと弱いんですねー。まぁこれは廉価なレンズとして許せる範囲かなぁとは思うんですが、まぁ、どうしても強い逆光下ではゴーストとこんにちはします。でも、現代的なカリッと感+寒色系の写りにゴーストが足せるのって、結構面白いなぁと思ってます。f2のYongnuoの方だと、そもそもカリッとするような、しないような、なので。

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だーっ、やっちまったぁと。強い逆光は金属製フードでも全く防げません。このレンズ、見た目はすげえ現代的で、逆光下じゃなければ写りもそんな感じなのに、逆光下だけはもうほんとだめだめっこです。

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これくらいは耐えるんですけどね。夜の暗さに負けないf値をガンガン活用したくなりますよねえ。

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こういうのとかもいいですよねー。赤ちょうちんにだけフォーカスされるのが個人的に好きなだけなのかもしれませんが。

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あ、口径食はこんな感じです。開放でこれ。まぁ、思ったよりは耐えてるなぁって感じ。

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面白くない写真ですが、普通に撮ったときはそりゃまあ普通に写ります。

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ただ、まぁやっぱちょっとだけハイライト怪しいかもなーとはまた言っておきます。ただ、写真をあまり載せられないんですが、肌のトーンには割と好影響な気がしてます。いい感じになるんですよねー。

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伝わるような伝わらないような。透明感が出ていいよねっておもいます。AFもポートレートならまぁ問題ないです。ただ、逆光下含め、時々びみょーーーにAFを外すんですよねえ、こいつ。ちゃんとしたカットの時は結局MFで合わせることはありました。まぁ、ちゃんとしたカットってことはMFで合わせる時間があるってことなんで、いいかなーと気にしてなかったりします。

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総評とかしとく?

まぁそんなこんなな実写レビューです。普通のよくあるレビューブログみたいな話をオマケがてらしておくと、

・ビルドクオリティはそこそこたかい(金属鏡筒/金属フード!)
・MFもしやすい
・逆光下含め、開放でのAF精度が時折下がる。要写真チェック。
・寒色系かつ現代的な写りなのにゴーストが出るのはオモシロイ
・4万円ちょっとでAF出来る35mm f1.4が買えるのはやっぱり事件
・重いけど、ここぞというポートレート/スナップには大活躍
・散歩レンズというより本気レンズ

って感じでしょうか。日本でももう少し利用者が増えてもいいレンズなように思いますので、興味がある方はぜひYongnuo沼にハマってみませんか。求む、Yongnuo 50mmf1.4 ユーザー。
(ちなみに、私には一切レビュー料金やレビューのための貸し出しなんて来ておりません。儲からねえ楽しみだけのレビューでございました)


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