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And then there are none 非常食もごちそうに変わる…かも?

アガサ・クリスティーのAnd then there are none(そして誰もいなくなった)、実は英語の最初のタイトルは人種差別の言葉を含むものであるため、のちに変えられています。義母が持つ古い本はこの改題前のもので、その本をきっかけに『そして誰もいなくなった』の内容であれこれ話していたら、このお話には「牛タンの缶詰」なるものが出てくるではありませんか。

「牛タン?しかも缶詰?」

義母の話も聞いていると、この缶詰牛タン、むかし安価に流通した食べ物が静かなリバイバルを迎え、最近はノスタルジーを感じる人にちょっとした嗜好品として迎え入れられている物のよう‥‥‥。むむ、がぜん食べたくなってきた!

物語では、孤島のお屋敷で執事が缶詰の牛タンとハム、ビスケット、茹でたジャガイモ、チーズ、缶詰のフルーツなら用意できると告げます。そこで、ビスケットはチーズに合うセイボリータイプのオーツビスケットを用意しました。そしてジャガイモは庭のパセリとバターを加え、缶詰のアプリコットはアイスクリームを添えたので、本の非常食よりはちょっぴり豪華かもしれません。

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このお話は2015年にBBCによってTVミニシリーズ化(3話構成)されています。わたくしが「イケおじ世界ランキング永久1位」に勝手に指定しているチャールズ・ダンス氏ほか、ディケンズの『荒涼館』のドラマ化でもチャールズ・ダンスと共演しているアナ・マックスウェル・マーティンやバーン・ゴーマンが出演しているので、DVDをポチっと購入して物語を見ながら食べることにしました。

ドラマでは後半、精神的にも肉体的にも追いつめられた登場人物らはヤケになってシャンパンを飲み、酔っぱらって踊り狂う夜を過ごすシーンもありました。ふむ、次に見る時はシャンパンかプロセッコも用意しようと思います。。。(飲みたくなりますよね!)

この作品以外でもポワロやミスマープルに出てくる食事も最近よく作っています。この手のコージーミステリーだと、ドラマを見ながら食事をするときでもあまりハラハラせず安心して見られるし、年代設定が1940、50年代なと大恐慌や戦争などの歴史背景の影響も食事内容に見られたりして、主人公たちの世界を身近に引き寄せられる気がするのです。そういうわけで、ポワロやミスマープルは、食べ物語・飲み物語のネタとしてとてもお勧めです。

用意するもの
・缶詰牛タン(無ければちょっと似ているコンビーフなどで代用もいいかも)、缶詰ハム、缶詰フルーツ、茹でたじゃがいも、総菜系の甘くないビスケット(クラッカーは非常食感があっていいかも)
・お好みの飲み物(うちではまず40~50年代のティーカップにお茶でスタートし、赤ワインを飲みましたが、ドラマではシャンパンも登場しています)
・お好きなバージョンの『そして誰もいなくなった』ドラマ/映画

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