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自己分析させてくれた本

こんにちは 春です

シェア本の中の一冊
「幼さという戦略」 阿部公彦

この本の目次中に
好きな作家がふたりいた
村上春樹
萩原朔太郎
である

「幼さという戦略」
については 今ひとつピンとくるものはなかったのだが
(私の頭がついていけなかったのだが…)
それぞれの内容の掘り下げと見解が面白く

特に好きな作家
村上春樹に対しての項で

『魂のいちばん深いところ』
河合隼雄(心理療法家)先生の思い出
の中の文章で
「我々は何を共有していたか?
一言で言えば 物語というコンセプトだったと思います。
物語というのは つまり人の魂の奥底のあるものです。
人の魂の奥底にあるべきものです。
魂のいちばん深いところにあるからこそ
それは人と人とを根元で繋ぎ合わせることができるんです。
僕は小説を書くために日常的にその深い場所に降りていきます…」

『村上春樹 河合隼雄に会いにいく』の中の文章で
「…自分の中に どのようなメッセージがあるのかを
探し出すために小説を書いている気がします。
物語を書いている過程でそのようなメッセージが
暗闇のなかから ふっと うかびあがってくる
ーーーもっとも それも多くの場合
よくわけのわからない暗号で書かれているわけですが…」

ふたりの共通点は
『人の魂のいちばん深いところまで降りていくこと』
なのだろうか???

萩原朔太郎に対しての項では
『私の詩の読者にのぞむ所は
詩の表面に表はれた概念や「ことがら」ではなくして
内部の核心である感情そのものに感触して
もらひたいことである…
言葉や文章では、言い現はしがたい複雑で特種の
感情を私は自分の詩のリズムによって表現する
しかし リズムは説明できない。
リズムは以心伝心である
そのリズムを無言で感知することの出来る人とのみ
私は手をとって語り合ふことができる』
(なるべく 原文どおりとしました)

この本の主旨とは かけ離れた感想になりますが
私は
何故 このふたりの(小説 詩)に
強く惹かれるのが
わかった気がした


こたえが すぐ みつからない

深いところの 暗号

言葉では言い表わせない リズムの感知


この魅力に取り憑かれて
何度も何度も 読み返し
それでも 人にはうまく説明できないでいる

この本を読み 
改めて自己分析をする機会を得た事で
貴重な時間をくれた本でした

最後まで お付き合い頂きありがとうございました。


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