歳を重ねると
「歳を重ねるとたくさんのことを経験してきため、刺激に対して鈍感になり感動しにくくなる」というのを聞いたことがある。
確かにそうかもしれない。でも、私の場合は逆かもしれないと思った。
植物の鮮やかな色や形の綺麗さ、楽器が奏でる音、冬の晴れた寒い日の清々しさなどを、10〜20代の頃より良いものだと感じるようになった(むしろ当時はそれらの良さがほとんどわからなかった)。
また、感動とは異なるが、自分の体の状態や欲しているものを感じとれるようになった。今日は朝食に甘酒を飲んで寒い中出勤した。歩きながら、甘酒が燃えて熱エネルギーになっているような感覚を体の中心部でじんじんと感じた。
なぜ感動しにくくなるどころか感受性が豊かになったと感じるのだろうか?
私は生来感受性が強い人間であり、おそらくHighly Sensitive Person (HSP) の傾向がある。小さい頃は、刺激の種類や強度が自分のキャパシティを超えて飽和状態になることが多く、一般の人が感動しやすい事象に対して感情を抱きにくくなっていたのかもしれない。だんだん経験値を上げて刺激に慣れ、心に余裕が持てるようになるため、大人になってから刺激は怖いものではなく心地良いものだと捉えられるようになったのかもしれないと思った。
…私の場合は。
ということは、私もやはり歳を重ねて鈍感になっているのだろう。
歳を重ねるほど幸せを感じている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?