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塵の自覚
こんにちは、はぐれです。
最近見たガンダムから、監督の富野由悠季さんについて少しだけ触れて、その”少し”で顎先をぶん殴られたように愕然としてしまった。彼の、創作物に対する姿勢を見るにあたり、俺が漠然と”なりたい”と思っていたクリエイターというものが、遥か遥か先にあることを知った。
この体験を”感動”と言うデカい言葉にまとめると、見る間に味が薄れていってしまうんだけど、でもそういう、何らかの感動一つによって、今までの人生が全て嘘だったように感じられることがあるのだなと思った。今、それです。
傍から見た時、こうなっている人間が一番面倒なんだよな。だから読み飛ばしてくれ。俺は今、自己批判に忙しい。
と言うか、自己批判をしてる暇があったら進歩しないといけないんだよな、という自己批判までもが湧いてきて、堂々巡りの螺旋を登っているのか下っているのかよくわからない。今までの人生が全部、なあなあでやってきた俺の怠惰だとすれば、その頂で目覚めた俺はとても孤独だ。富野由悠季さんの砕片を握り締めて海に浮かぶ裸猿。それがワイ。
そういうことがあって、先ほど、小説の舞台を固める為に勉強を始めた訳だけど、また挫けそうになってしまった。江戸文化を解説する『お江戸でござる』という本なんだけど、本当にまるで知らない情報だらけで、それらが全部面白い。こんなコンテンツが過去にあって、それが丁寧に解説されているのに、俺は今まで何をしていたんだ。日々ネット上に現れては揮発してゆく話題に興じている場合ではない。
というか場合によっては、解説に使われている日本語が分からなかったりするのだ。こんな語彙の狭い奴が小説など書けるわけがなかった。心底嫌になりながら、気付いた瞬間からやり始めるしかないので、俺はちょっとずつ勉強をすることにした。もしも10年続いてちょっとは成果が実ったら、10年後の俺は今日の俺に感謝してくれ。
ああ~~~、勉強します! 何者かになる為に…………
(終)
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