見出し画像

大阪礼賛 馴染みの顔篇

新大阪淡路 torinosu 
菅野創一朗 ワンマンライブ
「立つ鳥跡を濁さず」

今夜は12人限定の会場。
4、5人程が既に来ている。

奥様の金谷好益さんが受付カウンターにいて
来客を笑顔で迎えてくださる。
やぁどうもと、挨拶がてら少しだけ談笑。
菅野さんは奥で先客と話をしている。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

あれ?あちらのお客さん。
なんだか、見たことある…
うぅん大阪に知り合いなんているわけ…
しかし前回の大阪でも「Nさん」がいたように
ひょっとしたら

…声をかけてみる。
しかし名前がでてこない。
相手はどちら様…といった風。
おっと…?これは気まずい…!
「ごめんなさい、勘違いかもしれません!」
「知らない人同士でしたかー!」
お互い笑ってその場は収まる。

受付を済ませてしまおう。
芋の冷とおでんを食べよう。
「今ならかぶりつきの席、空いてますよ」
好益さんが教えてくれる。
菅野さんのステージは窓際の角席。
窓沿いは長い椅子となって
端から端まで続いている。

好益さんが教えてくれた席は、
菅野さんの隣にくる位置である。
もちろんステージとしてのスペース
2、3人分は空白の間をとっての位置だが。

「やぁ、ありがたい。ではお言葉に甘えて…」

席に着く。
何人かお客さんが入り、ほぼ満席。
今日はソウルドアウトしたと言っていた。

入口辺りに、さっきのお客さん。
席に座る私と目が合う。
お互い顔を見て、
うーん、と考える。

私から聞いてみる。
「…どれみふぁといろはとかで
 会って…ますよね?」
どれみふぁといろは、は四日市の
バーであり、イベントスペースである。

彼女は恐る恐る答える
「間違ってたらごめんね…ぱぱさん?」

アタリである。
お互いの緊張が解ける。
あー、一安心。知らない人じゃなかった。

お相手が、私のことをわからなかった理由は
私の印象がまるで変わってたせい。

それはまぁ、わかる。そらそうよ。

↑これが↓
こうですからね

ヘアドネーション前は
人に会うたびに性別を確認されていたし
女湯に案内され事故りかけたこともあった。

ヘアドネーション後の副作用は
かつて自己紹介した自分と今の自分が
一致していない認識が産まれることか。
もう一度「ハジメマシテ~」からに近い。
妙な感覚である。

お相手について考える。あぁ。思い出した。
たしかkazさんですよね。
良かった合ってた。

いくつかのライブで
お見かけしたこともあるし
なんなら、何度かお話したこともある。
2年くらい前に四日市でのイベント時
出会っているはずである。

人の名前覚えるのは得意ではない。
忘れてしまうのは辛いなぁ。

ライブ前の菅野さんとも、短く言葉を交わす。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ほどなく、開演の時間となる。


菅野さんは、上下、白を基調にした衣装。
大阪から北海道へお引っ越し。
まっさらな気持ちで旅立つ夜によく似合う。

ライブタイトル「立つ鳥跡を濁さず」
その離陸に立ち会えるのは、実に喜ばしい。


菅野さんはリラックスした面持ちで
来場客へ感謝を伝えたのち、
今日のライブの簡単な説明をする。

概要はこんな感じだ
今日は、動画、写真どこを撮っても良い。
リクエスト募集した曲をたくさん演奏します。
忘れていた曲もあって練習しました。
今日は本当にたくさん歌います。
5曲から6曲ごとに「テーマ」を決めて
全部で5部に分けて演奏します。
途中休憩もいれて、緩くやります。
なかなか長丁場になるでしょう。
どうぞ時間の許す限り
お酒も料理も楽しんで。
精一杯歌います。

そうして、ギターを胸に抱き、歌が始まる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ライブは動画撮影より
肉眼と脳裏に焼き付ける派。
ではあるものの、今回は数曲だけ
動画に収めさせてもらった。

torinosu の空間が、生音によく馴染んだ。

2曲目に用意した曲、であったが。
リクエストの曲でリクエストした方が
まだお見えにならない、とのことであり。
先へ回すこととなる。 

どんな人で、どんな曲を演奏するんだろう。
そんなことを思いつつ、
ステージは順次進行してゆく。

第1部も終わった頃に
その、リクエストした方が顔を出す。

顔を見たと同時に「あらー」と
お互いに手を振る。知った顔だ。

ナースZさん。
ここは大阪だというのに
今日はずいぶんと馴染みの顔がある。

この方もkazさん同様に。
ライブに行くようになった最初期に
四日市で出会っている人である。

神戸のあたりが拠点らしいが
名古屋や四日市でもお見かけする。
たしか、京都でも会っている。
自分は人のこと言えないのだけれど
おそらく一番遭遇率が高い人である。

いろんな方が、ここに集まっているんだな。
菅野さんに会いたくて、歌が聞きたくて…。
そう思うとじんと胸が温かい。

ロケーションというか空間が最高すぎて。
動画は整えて菅野さんへ後日送りたいと思う

セットリストは受付横に伏せてあった。
ご自由にご覧くださいスタイルで
知らずに楽しみたい人への配慮もあった。
菅野さんらしい心配り。

セトリ。私は3部終わりに確認した。

動画は、ぬいぐるみの目と、2部頭から
極楽鳥の途中まで撮る。やっぱり生で見たい。

あらためて動画を見ると、気付かされるのは、
窓に映る飛行機や新幹線の車列まで
全てが菅野さんのステージだったということ。

歌に呼び起こされる景色や思い出に
頬が濡れていく。浄化されていく。
また思い出せたのだ、嬉しいことだ
ありがとう

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

第4部終了時点で、21:40
だいぶたくさん演奏をしてくださったが
エンドの時間が決まっているお客さんもいる。
kazさんもそうらしく、名残惜しくも
会場をあとにされてゆく。

またどこかで出会うでしょうか。
どうぞそれまで健やかに。


残すところは最後の第5部のみになった

テーマは「暮らしの中で」

ステージは続いていく。



つづく




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?