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出羽三山に関するお話

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出羽三山に関する話をまとめました。常設展・企画展の研究内容や様々な談話を掲載します。不定期掲載。
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#月山

羽黒山から月山への道にはいくつもの掛け小屋が建っていたという話④~弥陀ヶ原-月山~

 現在、いでは文化記念館の2階では出羽三山の古写真の展示を行っています。羽黒山の登山口から月山へ続く道にはいくつもの掛け小屋(月山登山者への食事や休憩・宿泊のための臨時の小屋)が建っていました。そのような風景をおさめた、昭和初期の出羽三山の写真が展示されています。 弥陀ヶ原/御田ヶ原 現在は8合目まで車で行くことができますが、半合目より参拝のために馬や徒歩で登山していた人々にとって、突然木々がなくなって高山植物が咲き誇るお花畑や大きな湿地が一面に広がる様は驚きや感動とともに

羽黒山から月山への道にはいくつもの掛け小屋が建っていたという話③~狩籠-合清水~

 現在、いでは文化記念館の2階では出羽三山の古写真の展示を行っています。羽黒山の登山口から月山へ続く道にはいくつもの掛け小屋(月山登山者への食事や休憩・宿泊のための臨時の小屋)が建っていました。そのような風景をおさめた、昭和初期の出羽三山の写真が展示されています。 狩籠(新山神社) 現在月山5合目にあたるとされる場所には昭和中期まで狩籠(かりごめ)小屋が掛けられ、小屋は、大きな杉の下にありました。この杉はその異様な形からご神木とも、これより上に杉がないことから「限界杉」とも

羽黒山から月山への道にはいくつもの掛け小屋が建っていたという話②~大満-強清水~

 現在、いでは文化記念館の2階では出羽三山の古写真の展示を行っています。羽黒山の登山口から月山へ続く道にはいくつもの掛け小屋(月山登山者への食事や休憩・宿泊のための臨時の小屋)が建っていました。そのような風景をおさめた、昭和初期の出羽三山の写真が展示されています。 大満(小月山神社) 海道坂からしばらく月山公園線を進むとの大満(だいまん)に到着します。桔梗や女郎花が咲き誇る草原で、地蔵尊と小月山神社があります。出羽三山の開祖である蜂子皇子が荒行を行ったとされる三鈷沢の秘所は

羽黒山から月山への道にはいくつもの掛け小屋が建っていたという話①~野口-海道坂~

 現在、いでは文化記念館の2階では出羽三山の古写真の展示を行っています。羽黒山の登山口から月山へ続く道にはいくつもの掛け小屋(月山登山者への食事や休憩・宿泊のための臨時の小屋)が建っていました。そのような風景をおさめた、昭和初期の出羽三山の写真が展示されています。 羽黒山から月山への道  地元では「木立三里」「草原三里」「石原三里」と呼ばれた月山への道。羽黒山の登山口から月山へ続く道には、各所に呼び名があります。場所によっては末社もあり、昔の絵図には末社の名称が描かれてい

【2月13日は日本遺産の日】自然と信仰が息づく『生まれかわりの旅』

はじめに  羽黒山・月山・湯殿山の3山で構成される出羽三山。この出羽三山における山の自然、そして信仰が、2016年に日本遺産『生まれかわりの旅』としてに登録されました。また、昨年2022年には日本遺産の他のモデルとして重点支援地域にも選定されました。この日本遺産は山形県・鶴岡市・西川町・庄内町で構成されています。  2月13日は2(にほん)・13(いさん)で日本遺産の日です。日本遺産『自然と信仰が息づく「生まれかわりの旅」~樹齢300年を超える杉並木につつまれた2,446